ポルトガルのVincent Pintoは、916日に行われたラグビーワールドカップ2023プールCのウェールズ戦において、不正プレー審査員による審査の結果、規則9.11(『プレーヤーは、無謀な、または、他者に対して危険な行為はいかなるものもしてはならず』)に反する行為があったため、独立規律委員会の聴聞会に出席した。

 

独立規律委員会の委員長は、Jean-Noël Couraud(フランス)が務め、元国際選手であるLeon Lloyd(イングランド)と元国際コーチFrank Hadden(スコットランド)が加わる。

 

同選手は、不正なプレーによる反則行為を否定し、その行為がレッドカードを受けるに値する反則とした不正プレー審査員が下した決定に異議を唱えた。

 

 

ワールドラグビーの頭部コンタクト判定手順、同プレーヤーおよび代理人による提出資料、使用可能なあらゆるカメラアングルとテクノロジーを含む全ての入手可能な証拠を考慮し、独立規律委員会は、次のことを決定した。

  1. 1 不正なプレーによる無謀な反則行為があったこと、
  1. 2 プレーヤーの行為には相手側プレーヤーを危険な立場に置く、不十分な意思決定および相手側プレーヤーに対する配慮の欠如があったこと、
  1. 3 頭部接触が発生し、その危険度が高かったこと、
  1. 4 本件について、レッドカードを取り下げる緩和措置は取られないこと。

 

 

それをふまえて制裁を考慮し、同委員会は、頭部接触に及ぶ反則行為に義務付けられている最低でも6試合出場停止の中程度の制裁を適用した。選手の反省の態度および過去の規律に関する記録が模範的であることを考慮し、制裁を可能な限り最大の50%軽減した。最終的な3試合の制裁は以下のように適用される:

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  • ジョージア対ポルトガル、923
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  • オーストラリア対ポルトガル、101
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  • フィジー対ポルトガル、108

 

 

(コーチング介入プログラム(注1)を終了すれば本プレーヤーは第3試合から出場可能となる。)

 

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本プレーヤーは、今回問題となっている不正なプレーにつながる技術とそれに関する問題において、コーチによる介入を受け入れ完了した場合に、決勝における出場停止を置き換えるワールドラグビーによるコーチング・インターベンション・プログラムへの参加を申請することとなっている。詳しくはこちら。

 

 

本プレーヤーはここに記載される懲戒処分が公式に決定してから、48時間以内に意義を唱える権利を持っている。

 

ラグビーの懲戒プロセスの仕組みを説明したビデオを含む、ワールドラグビーに特化した懲戒プロセスの教育と情報のページをここから参照のこと。