9月にアジア競技大会、そして11月に来年のパリ・オリンピックの予選を控える7人制日本代表が8月26-27日、アジアラグビーセブンズシリーズの第1戦となる韓国大会に出場。男女ともそれぞれ優勝を遂げた。

 サクラセブンズ女子7人制日本代表はプールBで出場し、マレーシアに61-0、フィリピンに41-7、タイに33-12と3連勝でプールを首位で突破。2日目の準決勝へ進出すると、プールA2位通過の香港チャイナに27-7で勝って決勝へ進出。そこで、やはりプールAを3連勝で突破して準決勝でタイに12-0で勝って決勝へ進んだ中国と対戦し、14-12で競り勝って優勝した。

 堤ほの花選手が7トライ35得点で大会トップトライ得点者になり、須田倫代選手が2トライとコンバージョン11本で32得点をマーク。2人で韓国大会得点ランク1位、2位を占め、吉野舞祐選手が大会4位タイの5トライで25得点を挙げるなどチームの勝利に貢献した。

 堤選手はシーズンのスタートとなる大会に優勝して、「アジア競技大会、オリンピック予選へ向けて良いスタートが切れた。今大会で出た課題を修正して次につなげたい」と述べた。

 この大会で2キャップ目を手にした高橋夏未選手も、「決勝では苦しい場面が続いたが、全員で粘って勝ち切ることができた。次のアジア競技大会へ向けてレベルアップできるようにチーム一体となって頑張る」と次の大会へ視線を移している。

 一方、男子7人制日本代表はプールA初戦で中国に22-24と惜敗する黒星スタートだったが、第2戦でシンガポールに57-0と圧勝し、第3戦でも香港チャイナに27-0と勝利。香港チャイナ、中国と3チームが2勝1敗で並ぶ接戦となったが、得失点差で他2チームを上回って1位でプールを突破。準決勝でプールBを2勝1敗で2位で突破したUAE(アラブ首長国連邦)に51-0とプール戦から3連続完封勝利で決勝へ駒を進めた。

 決勝では準決勝でホスト国の韓国に19-5と勝利した香港チャイナ対戦。今大会2度目の顔合わせを日本が14-12と競り勝って、優勝を手にした。

 今大会では石田大河選手が6トライを挙げて、中国のShan Changshun選手、韓国のJeong Yeonsik選手とともにトップトライ得点者となり、コンバージョンでは加納遼大選手が9本を成功させて大会トップとなった。このほか、丸尾崇真選手とティモ・スフィア選手が大会トライランク5位タイの5トライずつをマークした。

 サイモン・エイモー男子7人制日本代表ヘッドコーチは、「チームは失敗から学び、血色を固めて、アタックでもディフェンスでも素晴らしいラグビーができた。特にコンタクトスキルはトレーニングに集中した結果、大幅に向上した」とチームの成長を評価。「アジア大会でも、次のレベルにパフォーマンスを引き上げることができると確信している」と話した。

 また、男子チームの林大成キャプテンは韓国大会優勝を「この1年間で培ってきたディフェンスが機能し、チームとして互いをサポートし合った結果だ」とコメントし、特にチーム戦術、個々のスキル、メンタル面を指摘。「ジャパンとして大きく成長を感じ、チームとしてタフな状況を乗り越えて優勝できたことを嬉しく思う」と語った。

 次の大会は男女とも、9月24-26日に中国の杭州で行われるアジア競技大会だ。そこへ向けて、女子は9月に入ると国内で合宿を重ね、男子はオーストラリア遠征と国内合宿で調整を図る予定だ。

 アジア競技大会後は、男子も女子も10月14-15日にアジアラグビーセブンズシリーズ第2戦となるタイ大会に参戦し、11月18-19日には福岡県北九州市でオリンピック予選に臨む。