日本協会とオーストラリア協会は、今回の覚書締結で2024年から2029年までの間に、男女の日本代表とオーストラリア代表による定期的な試合開催のほか、ジャパンXV、オーストラリアA代表、リーグワン所属チームとスーパーラグビー所属チーム、女子のトップチームとスーパーW勢、7人制、ユース年代などさまざまなカテゴリーで両国の交流を図り、若手育成での連携も進めていくとしている。

 日本協会の岩渕健輔専務理事は、「日本ラグビー界にとって本当に大きなこと。男女の15人制だけでなく、いろいろな面で取り組んでいきたい。一緒になってアジア・パシフィック地域のラグビーを盛り上げて、国と国との関係性を上げていきたい。こういう関係ができて、とてもうれしく思う」と話した。

 岩渕専務理事はまた、「世界的に人気の高い代表チームを擁し、スポーツビジネスにおいても常に革新的な発展を遂げているオーストラリアラグビーとの連携を通じて、日本ラグビーの成長をさらに加速させたい」と述べて、新たなパートナーシップの長期的な展開に期待を示した。

 オーストラリア協会のフィル・ウォーCEOは、「日本のラグビー界は目覚ましい成長を遂げており、オーストラリアと日本のラグビー界の発展に向けて、より積極的に取り組んでいけることは私たちにとってエキサイティングなことだ。今後の数年間で、男女を問わず、ジュニアから代表レベルまで、オーストラリアと日本の対戦機会が増え、我々のスーパーラグビーチームがリーグワンチームと対戦する機会も増えるだろう」とコメント。

 「この地域のパートナーシップとして、この地域のラグビーが継続的に発展していくことを目指したい」と語り、若手育成の面でも「日本の才能に対しても、オーストラリアの市場も開かれている。強いパートナーシップを結べると思う」と協力の可能性を示唆した。

 また、両国の国内チーム同士の対戦実現について、リーグワン上位勢の海外チームとのクロスボーダー対戦の実現を、リーグ発足から模索しているジャパンラグビー・リーグワンの東海林一専務理事は、今回の覚書締結について「歓迎する。関係を深めてリーグ発展に努めたい。オーストラリアのスーパーラグビーチームとの交流は望ましい。なるべく早く実現したいというのが我々の希望だ」と述べた。

 日本協会は5月にニュージーランド協会と同様の覚書を締結。来年6月下旬から7月上旬にかけてマオリ・オールブラックスの2連戦を、同10月にニュージーランド代表とのテストマッチを、いずれも日本国内で開催することが決定している。