全敗に終わったワールドラグビー・ネーションズカップの終了をもって 辞任を発表したダニー・フェルミューレン氏の後を継ぐのは、ウェールズ代表の元国際ラグビー選手として活躍したフィル・デーヴィス (51) に決定した。ウェルウィッチアは壮大な可能性を秘めるチームであるとを主張するデーヴィス氏は昨年の11月からナミビアラグビーフットボール協会のテクニカルアドバイザーを務めている。

今週末からHCの役を引き受けるデーヴィス氏はラグビーワールドカップ2015イングランド大会に向けての準備はもちろん、それ以降のテストマッチや大会に向けての特訓にも既に目を向け始めている。

今秋の大会でのパフォーマンスや結果を重視することは言うまでもない。しかし、デーヴィスの目標は何よりもナミビアラグビーを長期に渡って全体的に強化することである。

 

チームの土台作り

ナミビアチームが施してきた努力について誇らしげに語るデーヴィス氏、今秋のイングランド大会の結果がどうなろうと今後のナミビアラグビーにとってはポジティブな結果に繋がれば良いと長期強化の方針を表した。

「最近の結果の良し悪しはともかく、この8ヶ月間でナミビアチームが重ねてきた努力はいずれ強いチームを築き上げるための欠かせないベースになります。イングランド大会の結果は予想できませんが、その後の結果に繋がることを信じています。今は前を向いて先のことを考えながらチームビルディングに励むことを目標としています。」

「ナミビアのトレーニングスコッドの60%を占めるローカル選手は、今年の2月までは簡単なウェイトトレーニングしか行っていませんでした。ナミビアラグビーフットボール協会の耐えない努力のおかげでナショナルスタジアムにてハイパフォーマンスの設備が加えられたこととコンディショニングのコーチであるウェイン・プロクターの指導で、ようやく強いチーム作りに必要な条件が揃いました。」

「選手のモニタリングシステムやクオリティーを分析するシステム、さらにアカデミー方式の導入で国内のクラブラグビーを進展させるゴールに一歩近づきました。」

「チームの土台と骨組は確実に強くなっています。このような前進が結果に現れるのも時間の問題です。」

PLAN A

デーヴィス氏の就任が決定してまもなく、元スプリングボクスのピーター・ルッソもバックスのコーチを務めることが決定した。

ロシアとのテストマッチが終わり次第、二人のコーチはウェルウィッチアのゲームプランを相談する予定である。

「ピーター・ルッソはチームの強化計画にとって、貴重な存在です。国際ラグビーやワールドカップで南アフリカを代表したことのあるラグビーの名人です。」

「ちょっとした工夫を重ねて、シニアプレーヤーとコミュニケーションを取りながら作戦を組みます。バックアッププランを作る時間はないのでPLAN A だけで大会に臨みます。」

次のジェネレーション

「プールステージでは早くもニュージーランド、アルゼンチン、トンガ、グルジアと対戦するナミビア代表ですが、もしウェルウィッチアが今大会でラグビーワールドカップ初の勝利を挙げることに成功すれば、帰国の際はヒーローとして大歓迎されるに違いません。」

「自信と誇りをもって大会に臨みたいです。ナミビアラグビーの強化計画は次の世代にも亘る長期的なものです。ナミビアの国民が誇らしく思える代表チームを築き上げることがわたしの目標です。関係者のみなさんとナミビアのみんなが選手たちのために全力を尽くしています。」