チェイカDORはNECが7月19日に開催したスポーツビジネス改革についてのオンライン会見に出席し、来年1月にスターする新リーグ、リーグワンで戦うためのチームづくりを担うコーチ陣を発表した。

 「グリーンロケッツでの挑戦に心を躍らせている」というチェイカDORは、「常に次のレベルと向上を目指す」として、そのためのコーチングスタッフを集めたとした。

イングランドプレミアシップのレスターやシドニー大学RFCで指揮を執ったロバート・テイラーがヘッドコーチに就任し、アタック面もケア。チェイカDORは「チームのアイデンティティとなる、エキサイティングなアタックを構築する」と紹介した。

FW&ディフェンス担当コーチにはオーストラリア代表39キャップを保持し、釜石シーウェイブスでのプレー経験もあるスコット・ファーディー、スクラム&ディベロップメント担当にボリス・スタンコビッチが就いた。オークランド出身のスタンコビッチは古巣のレスターでスクラムコーチを務め、最近はロシア代表のスクラムを指導している。

また、選手のフィットネスなどS&C全般を統括するパイパフォーマンスコーディネーターにオーストラリア代表でも仕事をしたブラッドリー・ハリントン、スポーツサイエンティストのディビッド・ウィリアムズらが加わった。ハリントンとウィリアムズ両氏は今年5月のトップリーグ最終シーズン後にNTTドコモレッドハリケーンズを退団していたが、大阪本拠のチームの3位浮上に貢献した。

また、2019年ワールドカップで日本の8強入りに貢献したWTB/FBレメキ・ロマノ・ラヴァ選手をはじめ、CTBティム・ベネット選手、WTB/FB児玉健太郎選手という日本代表経験者3人を含め6選手の加入も発表され、チェイカDORは今後さらに代表キャップを保持する3選手の加入も予定されていると明かした。

「我々のスタンダードを非常に高いところまで引き上げるというチャレンジが待っている」とチェイカDORは話し、チームスローガンとして“ATTACK EVERY CHALLENGE” を紹介して、単にチャレンジするだけでなく、積極的に取り組んで成功させる姿勢を求めることを強調した。

 これまでオーストラリアだけでなく、イングランドやアルゼンチンなどでもチームの強化に当たってきたチェイカDORは、日本では初めてとなる今回の仕事について「学習の仕方も国によって異なるので、その国の文化をしっかりと時間をかけて理解することが重要になる」と話し、「この挑戦を与えてくれたことをNECに感謝したい。我々はチームづくりにあたって、全てのサポーターが参加することに喜びを見出し、フィールドの内外であらゆるレベルでコミュニティと結びつきのある、素晴らしい文化を持ったチームにしたいと考えている」と語った。

 トップリーグでは17 年在籍しながら2011年シーズンに3度目の3位になったのを最後に、ここ数年は思うような結果を残せなかったグリーンロケッツだが、チェイカDORをチーム強化のトップに招聘して、競争力のあるチームへの変貌に乗り出した。

 リーグワンの新シーズンは来年1月7日に開幕予定だ。1部はグリーンロケッツなど12チームによって優勝を争う。