日本とフィジーと共にオセアニアとアジアから、2023年のラグビーワールドカップに参加できるチームを決めるレースが間もなく始まります。

6チームが参加して行われる短縮版の地区予選プロセスを経て、オセアニア1枠の出場権を獲得したチームはプールDに、アジア太平洋1枠出場権を獲得したチームはプールBにそれぞれ入ります。

オセアニア1の出場枠を獲得したチームは、2019年にホームグラウンドで準々決勝に進出するという歴史を刻みフランス2023への出場権を得たブレイブ・ブロッサムズと、準優勝者イングランド、アルゼンチン、アメリカ2と対戦できることになります。

アジア/パシフィック1として出場権を得たチームは、現ラグビーワールドカップチャンピオンの南アフリカ、アイルランド、スコットランド、そしてヨーロッパ2と対戦します。

一方、日本でのプール戦を3位で終え、次回のラグビーワールドカップへの自動出場権12枠のうちの1枠を獲得したフィジーは、ウェールズ、オーストラリア、ヨーロッパ1、そして最終予選大会優勝チームと対戦します。

中立地であるニュージーランドでオセアニア1枠を賭けたサモアとトンガのプレーオフ2戦が行われ、7月10日にはオークランド、7月17日にはハミルトンでの対戦に臨みます。

トンガがラグビーワールドカップの出場を逃したのは1991年の1回だけで、サモアも1987年の第1回大会の招待を逃したものの、以降常連となっています。

ラグビーワールドカップにおける実績では準々決勝に2度進出しているサモアが優位にあるかもしれませんが、大会史上最大の衝撃を与えたのは、ラグビーワールドカップ2011で決勝まで進出したフランスを破ったトンガでした。

トンガは、ワールドラグビー男子ランキング 13位とわずかに上位に位置しており、ライバルのサモアよりも1つ上の順位に位置しており、ポイントも4分の3近く上回っています。

過去10年間の対戦成績は1勝3敗1引き分けで、プレーオフは接戦が予想されます。

新型コロナウィルスのパンデミックにより今年のオセアニアラグビー男子チャンピオンシップは残念ながら中止となり、パプアニューギニア、ニウエ、ソロモン諸島、タヒチの4カ国にとってフランスへの道は閉ざされてしまいました。

その代わり、チャンピオンシップに出場が予定されていたチームの中で最上位についているクック諸島がそのままアジア・太平洋地区予選大会に進み、オセアニア1のトンガ対サモアのプレーオフの敗者と7月24日にニュージーランドのプケコヘで対戦します。

「オセアニアの仲間が参加できないのは残念なことですが、クック諸島が次のレベルに進めることになったというニュースを嬉しく受け止めています。トップ15に入っているサモアとトンガのどちらかと対戦することは、クック諸島にとってチャレンジでありチャンスです。楽しみにしています。」と、元クック諸島ラグビー協会会長のシミオナ・テイトウ氏は述べています。

クック諸島はこれまでサモアとの対戦経験がなく、トンガとの過去3回の対戦はいずれも大敗に終わっており、最後の対戦は2006年7月にヌクアロファで行われた一戦で、90-0の大敗を喫しています。

勝者は、2021年アジアラグビーチャンピオンシップの覇者である香港、韓国、マレーシアと、プールBのアジア・パシフィック1枠の出場権を賭けて戦うことになります。

香港は参加3カ国の中で一番ランキングが高いチームで、2018年と2019年の過去2回の大会で優勝しており、アジアラグビーチャンピオンシップのハットトリックを目指しています。

マレーシアはこれまでの11回の挑戦で一度もこれらチームを破ったことがありません。前回の2019年6月の香港での大会では、あと一歩で大きな衝撃を与えるところでしたが、30-24で敗れました。

一方、香港は2015年以降、韓国に9勝しています。

アジア・太平洋予選大会で負けても、2023年フランス大会出場の夢は終わるわけではなく、20番目の出場権を決定する最終予選大会への道が残っています。