来年9月18日にニュージーランドで開幕するワールドカップ2021大会のプール組み合わせ抽選会がオークランドで行われ、ダン・カーター選手やジャシンダ・アーダーン首相らがドロワーを務めて、出場12チームの対戦相手が決まった。

 各プールに4チームが振り分けられて一回戦総当たりを実施。上位2チームの3位チームの中で成績のよかった2チームの合計8チームが準々決勝へ駒を進める。

 ホスト国で2大会連続6回目の優勝を目指すニュージーランドは、隣国のライバルであるオーストラリア、ウェールズ、各地の予選の敗者復活戦となる最終予選の勝者とともにプールAで戦う。ニュージーランドの世界ランキングは現在2位、オーストラリアは5位で、ウェールズは9位だ。

 プールBには、世界3位のカナダと同6位のアメリカという北米大陸の好敵手同士が名を連ねた。両者のプールでの対戦は初。そこに、ヨーロッパ予選の勝者とアジア予選の勝者が組み込まれた。2大会連続通算5度目の出場を狙う日本は、アジア予選を突破すれば、このプールで世界に挑むことになる。

 プールCは、世界ランキング現在1位で前回大会準優勝のイングランドと同4位で前回3位のフランス、南アフリカ(13位)とフィジー(22位)が入った。

 日本が香港、カザフスタンとともに臨むアジア予選は、今年3月に行われる予定だったが新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けて延期され、来年行われることになっている(日程は今後発表)。このアジア予選を制すればプールBに入り、2位になった場合には、残る1枠をかけて最終予選に臨む。

 女子日本代表のマッケンジーヘッドコーチは、ライバル同士の組み合わせが多いことに触れて、「これから私たちが臨むアジア予選も同じ」と指摘。プールBに「(アジアを突破した)どのチームが入っても面白くなる」とコメントした。指揮官は、かつてカナダ代表FWとして2度のワールドカップでプレー。アジア予選で、本大会では古巣との対戦となる。

 サクラフィフティーンこと女子日本代表は現在、毎月合宿を繰り返してチーム強化を進めている。今月29日には予選を睨んで日本代表候補選手で2チームを編成し、強化試合を実施する。そこへ向けた合宿も24日から予定されている。

 マッケンジーヘッドコーチは、今月14日にシドニーで行われたトライネーションズの対戦で、男子アルゼンチン代表がニュージーランド代表に25-15で勝利。オールブラックスから史上初の勝利をマークした南米の雄を引き合いに出し、「私たちが想像しうる以上の困難に打ち勝ったプーマスの選手たちをイメージしながら、合宿に入りたい」と話した。

 アルゼンチン代表の事例が女子日本代表の選手には「素晴らしい挑戦、素晴らしいお手本」であるとして、「私たちの選手が互いのためにともに戦おうと思う、刺激になってほしい」とコメント。「予選へ向けて万全の、そして楽しませることができる準備をしたい」と語った。

女子ラグビーワールドカップは来年で9回目。世界女王を決める4年に一度の大会が、南半球で開催されるのは今回が初となる。大会は2021年9月18日に開幕し、10月16日までオークランドとワンガレイで熱戦が繰り広げられ、開幕戦と準決勝、3位決定戦、決勝はイーデンパークが舞台となる。