ラグビーワールドカップ2019日本大会で多くのファンを惹きつけて、大会初のベスト8入りを達成した日本代表が、その大会以来となるビッグゲームに臨むことになった。

ブレイブブロッサムズは来年6月26日にエジンバラのマレーフィールドで、4年に一度結成されるブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズと対戦する。

10月21日、日本ラグビーフットボール協会とブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズがそれぞれ発表し、双方ともにキャップ獲得対象のテストマッチとして実施される。両者の顔合わせはこれが初めてになる。

ライオンズは2021年に南アフリカ遠征へ予定されており、現地では2019年ワールドカップで世界一に輝いたスプリングボクスとのテストシリーズ3試合などを戦うが、その遠征に出向く前にエジンバラで日本代表と対戦する。

イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドを代表する選手を集めた2021年のドリームチームは、2019年ワールドカップまで12年間ウェールズ代表を率いたウォーレン・ガットランド氏がヘッドコーチを務める。

「日本はワールドカップで素晴らしいラグビーを見せてくれました。マレーフィールドにも、勝つつもりの高いモチベーションを持ってやって来てくれることでしょう」とガットランドヘッドコーチ。

「日本はハイテンポなラグビーをする有能なチーム」とガットランドヘッドコーチは指摘。「南アフリカへの遠征前に良いチャレンジになりますし、出場する選手には、その後のテストマッチのメンバー選考へアピールの機会となります」と語る。

2019年日本大会でのブレイブブロッサムズを振り返って、元ウェールズ代表の名将は、「日本はワールドカップで素晴らしいラグビーを見せてくれました。マレーフィールドにも、勝つつもりの高いモチベーションを持ってやって来てくれることでしょう」とコメントしている。

日本代表は昨年のワールドカップでの大躍進を受けて、今年はイングランド代表やウェールズ代表、スコットランド代表、アイルランド代表との対戦が予定されていた。だが、新型コロナウィルス感染症の世界的流行で全て中止を余儀なくされた。代わりに欧州での大会参加なども検討されたが渡航制限などにより実現できず、2020年は一戦も行われないまま終了という状況になっていた。

それだけに、ジェイミー・ジョセフ日本代表ヘッドコーチは、「来年、ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズとの対戦に臨めることを非常に楽しみにしています。日本代表選手にとっては、まさに一生に一度の機会であり、私自身も待ちきれません」と対戦決定を歓迎している。

日本ラグビーフットボール協会の森重隆会長も、「格式高いブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズと日本代表が対戦できることを、大変光栄に存じます」とコメント。ワールドカップ以降、日本代表戦を待ち続けてきたファンに「世紀の一戦」に注目してほしいと語る。

「ラグビー発祥のユニオンを代表する一流選手で結成されるブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズと、ブレイブブロッサムズの世紀の一戦を、世界中のラグビーファンの皆様にお楽しみいただけましたら幸いです。」

ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズは1888年からの歴史と伝統を誇るが、遠征が基本のため、ホームネーションズでテストマッチを行う機会は珍しく2005年のカーディフでのアルゼンチン代表戦など、数えるほどしかない。

それを念頭に、同チームの最高責任者を務めるベン・カルヴァリー氏は、「ホームネーションズのファンにとって生で試合を観戦する機会がありません。この試合は、より多くのサポーターにライオンズの歴史の新たな章に参加する機会を与えてくれます。見る者を楽しませ、高い評価を得ている相手との一戦は、『あの時、私はそこにいた』と後に思える瞬間となることでしょう」と述べている。