トップリーグのチームへの大物選手の移籍が相次いでいるが、ホンダ・ヒートも例外ではない。昨年のラグビーワールドカップ日本大会で南アフリカ代表として7試合に出場し、ウェブ・エリス・カップ獲得に貢献したLOフランコ・モスタート選手を獲得した。

今年11月に30歳になるFWは身長200センチ、体重112キロの大柄ながら機動力に優れ、フランカーもこなす。今回は、2016-2018年にリコー・ブラックラムズでプレーして以来のトップリーグ復帰となる。2012年からブルズ、2014年からライオンズでプレーし、2018年からはイングランドのグロスターでプレーを重ねてきた。

「日本の文化や人々が大好き」というモスタート選手は、「今まで経験した日本での時間はいつも楽しく素晴らしいものだった。昨年のラグビーワールドカップ優勝もその一つ」と話し、「ホンダ・ヒートの強くなり続けようとする野心に感銘を受けた。ホンダに良い影響をもたらすように頑張るし、このチャレンジを楽しみにしている」と述べている。

 元南アフリカU20代表でシャークスやストーマーズで活躍してきたSO/FBジャン=ルック・デュプレッシー選手と、25歳のブルズ出身PRマティウス・バッソン選手も、同期加入となった。

 デュプレッシー選手は元南アフリカ代表選手でヘッドコーチのカレル・デュプレッシー氏の息子。26歳の司令塔はトップリーグについて、「世界中の優秀な選手たちが集まるリーグ。プレーできることを心待ちにしている」とコメントした。

さらに、F1グランプリの大ファンであることを明かし、自分の好きなF1チームにホンダがエンジンを提供していることに触れて、「日本で、ホンダでプレーできるのはまさに夢がかなった気持ち。ホンダという象徴的なブランドに、私自身もヒート(熱)をもたらすことができれば」と意気込んでいる。

 また、ニュージーランド代表として2キャップを持つFB/WTBマット・ダフィー選手の獲得も併せて発表された。

8月に30歳になるダフィー選手は、ラグビーリーグでも活躍した経歴の持ち主で、2016年にユニオンに転向し、そこから今季までブルーズでプレーしてきた。ホンダと提携しているブルーズから初の加入となった。

「新しいチャレンジ、新しい文化での生活を楽しみにしている」とダフィー選手。2チームの提携関係があったことで「馴染みがある選手やスタッフも多い。ホンダでプレーすることはチームにとっても私にとっても大きな強みになる。チームが最大限の力を発揮する手伝いができることに、いまからワクワクしている」と語っている。

なお、スクラムコーチとして元韓国代表でホンダOBの具東春氏の就任も発表された。具コーチは、日本代表PR具智元選手の父で、親子そろって同じチームでの活動となる。