世界的ビッグネームの2選手が、神戸製鋼でプレーする。7月31日、コベルコスティーラーズはベン・スミス選手とアーロン・クルーデン選手の獲得を発表し、2021年1月開幕予定のジャパントップリーグに参戦することになった。

 フランスのポーからの移籍となる34歳のスミス選手は、ニュージーランド代表84キャップを誇り、ウィング、フルバック、センターで自在にプレーする万能バックス。スピードと固い守備力で、2015年ラグビーワールドカップではオールブラックスを優勝に導いた。昨年の日本大会では4試合に出場して4トライを挙げており、オールブラックスでは副キャプテンを務めた経験もある。

 スーパーラグビーでは2009年から昨年までハイランダーズでプレーし、2015年に優勝。2013年にはスーパーラグビー年間最優秀選手に選出され、ワールドラグビー年間最優秀選手賞にもノミネートされた。

 31歳のSOクルーデン選手も、2011年ラグビーワールドカップでウェブ・エリス・カップを掲げた一人で、2010年から2017年までオールブラックスでプレーし、50キャップを獲得した。

ハリケーンズで2010年にスーパーラグビーにデビューし、その後2012年から移ったチーフスでは1年目、2年目と連覇に貢献。2017年からの2年間はフランスのモンペリエに戦いの場を移し、今年チーフスに復帰した。

スミス選手はクラブを通して、「ここ数年のチームの成功は、コベルコスティーラーズが選手のパフォーマンスを引き出すことができる、ワールドクラスのラグビープログラムを保有していることを示していると思います」と指摘。その上で、「私自身は非常に競争心が高く、チームのために貢献できると自負しています。コベルコスティーラーズの輝かしい歴史をさらに輝かせることができるように頑張ります」と意気込みを述べた。

 一方、クルーデン選手は、「神戸製鋼という誇り高いチームに加入できることに感謝しています。スタッフやチームメイトとハードワークして、チームと社会に貢献したい。コベルコスティーラーズでプレーすることを、心から楽しみにしています」とコメントした。

 神戸は2018年に15年ぶりのリーグ優勝を飾り、2019年はトップリーグカップに優勝。新型コロナウィルス感染拡大を受けて6節で打ち切りとなった今季のリーグ戦でも、6戦6勝で首位のパナソニックに並び、勝点2差で2位に付けていた。

今季終了時にSOダン・カーターとSHアンドリュー・エリスの2人の下オールブラックス選手を契約満了で失っていたが、昨季加入したニュージーランド代表81キャップの世界的LOブロディ・レタリック選手とともに、新シーズンへ向けて再び大物を獲得。ファンにとっては見ごたえのある陣容を揃えた。

デーブ・ディロン神戸製鋼ヘッドコーチは、「アーロンとベンの加入を心強く思います。両選手とも非常に才能豊かな選手であり、インターナショナルレベルでの実績と経験も申し分ありません。彼らの加入はチームの成長に良い影響を与えてくれると確信しています」と話している。