昨年のラグビーワールドカップ日本大会でも活躍した、オールブラックスSO/FBのボーデン・バレット選手のサントリー加入が7月3日、サンゴリアスから発表になった。
 ニュージーランド代表として2度のワールドカップを含めてテストマッチ83でプレーし、2016年と2017年にはワールドラグビー年間最優秀選手を連覇した世界的スターは、同郷出身でジョージア代表監督として2度のワールドカップを戦ったミルトン・ヘイグ監督の下で、日本でのタイトル獲得を目指すことになる。
 バレット選手はサントリーを通じて、「サントリーへの入団をとても楽しみにしている。昨年のワールドカップの期間中に日本で過ごした時間をとても気に入っていた。その経験で日本へ戻ってきたいと思うようになった」とコメントし、昨年の大会での経験が今回の決定に大きく影響したと説明。「私の家族にとっても、日本の生活様式や文化を経験するのは楽しみなことだ」とコメントした。
 29歳のバレット選手は昨年のワールドカップでは5試合に出場。3トライと1PGで18得点をマークし、ニュージーランドの3位フィニッシュに貢献した。
大会初戦の大分でのカナダ戦では、弟のLOスコットとWTBジョーディーとともにFBとして出場。兄弟揃ってトライを挙げる「ハットトリック」を演じて、オールブラックスは63-0で快勝し、日本のファンを魅了していた。
ボーデン・バレット選手は、19歳だった2010年にタラナキでプロビンスラグビーに初出場し、翌2011年にスーパーラグビーのハリケーンズへ入ると、早々に頭角を現してチームの主力に成長。2016年のスーパーラグビー優勝にも貢献した。
オールブラックスでは2012年に代表デビューを果たすも、先発出場は2014年まで待たなければならなかった。しかしその後、存在感を増したバレット選手は2015年ワールドカップで6試合に出場。決勝でのトライを含めて26ポイントを叩き出し、チームを優勝に導いた。なお、2010年にセブンズ代表、2011年にU20代表にも選ばれている。
 現在、スーパーラグビー「アオテアロア」のブルーズでプレーするバレット選手のサントリー加入は、この日の朝、ニュージーランドラグビー協会からも発表されていた。
それによれば、バレット選手の2021シーズンのトップリーグ参戦は昨年、同協会およびブルーズと締結された4年契約の一環とされ、研究休暇として日本での1シーズンを送り、その後ブルーズに戻ってラグビーワールドカップ2023年大会へ備えるという。
 来季のトップリーグは2021年1月から5月まで開催の予定で、サントリーによれば、バレット選手のサンゴリアス合流は12月の見込みだ。