ワールドラグビー は本日、第三者率いるガバナンスレビューを開始し、KCMG PC DLのサー・ヒュー・ロバートソン氏がその議長を務めます。

この包括的なレビュープロセスは、国際ラグビー連盟の最高意思決定機関であるカウンシル(理事会)を改造し、より広範の協会代表とジェンダーインクルージョンを可能にした2015年レビューの強固な基盤を更に確固とすることを目的にしています。

このレビューは、ワールドラグビー の統括組織の効果と機動性を強化すること、ラグビー界と社会における普遍性と多様性を更に反映させていくこと、また、グルーバルゲームの意思決定のプロセスが最善なものであることを支援する、という重要な目的を持っています。

元英国オリンピック委員会会長及び元スポーツ大臣であるサー・ヒュー・ロバートソン氏が議長を務めるワーキンググループ(作業部会)は、多様な経験や専門知識を持った独立専門家やプレーヤー、また伝統国、新興国すべての加盟協会代表者らが構成。多様性に富み、ラグビー界全体を代表したグループとなっています。

このグループは、現行のワールドラグビーガバナンスモデルが、理事会と執行委員会(EXCO)の承認を受けた委任事項に沿ったものであるかのレビューを行い、またその効果を分析します。

以下の項目に重点を置いてレビューを行います:

  • ワールドラグビー の役員会、及び委員会におけるジェンダーバランスおよび多様性
  • ワールドラグビー の統制組織にプレーヤーの代表が属している
  • 委員会の構造、及び報告体制が効果的なものである
  • 新興国/伝統国グループの適正、定義、名称
  • 理事会の会合のフォーマット及び頻度がグローバルゲームを運営する上で最善のものである。
  • 理事会代表の指名に関わる基準、及び選出代表者の適性。

また、ワールドラグビーがガバナンスの上で適用できるベストプラクティスのモデルと教訓を見極め、必要な改革について分析し、また勧告事項を執行委員会(EXCO)と理事会に提出する。

ワールドラグビーのサー・ビル・ボーモント会長は次のように述べています。「ベルナール・ラポルテと私は公約の中で、ワールドラグビーの判断や意思決定を機動的にすること、また競技の多様性と価値を更に反映した組織にしていくためのガバナンスレビューを行う、ということを約束しました。」

「このことは今まで以上に重要であり、経験豊富な独立専門家としてサー・ヒュー・ロバートソンがワーキンググループの一員となり、レビュープロセスを主導されることに感謝します。ラグビーが今後も発展を続け、ラグビーの新しい仲間として新たな国々を迎え入れるためには、我々の志とゲームの普遍性を反映した組織とリーダーシップでなければなりません。」

ワーキンググループの議長、サー・ヒュー・ロバートソンも次のように述べています。「世界中の優秀なメンバーによって構成されたチームと共に、包括的なレビューとベストプラクティスの発見作業に取り組めることを楽しみにしています。ラグビーは、インクルージョン、結束、そして多様性の精神のもと、世界中で発展し続けているスポーツであり、レビュープロセス、またワーキンググループからの勧告においてこのことがしっかりと反映されていくことを約束します。」

 

ワーキンググループのメンバーは、独立メンバー(サー・ヒュー・ロバートソン、サー・ピーター・コスグローブ、アンジェラ・ルジエロ)、北半球加盟協会(フランスラグビー協会会長ベルナール・ラポルテ、ウェールズラグビー協会CEOマーティン・フィリップス)、南半球加盟協会(南アフリカラグビー協会会長マーク・アレキサンダー、アルゼンチンラグビー協会会長マルセロ・ロドリゲス)、リージョン(北米ラグビー協会、クリスチナ・フローレス、オセアニアラグビー協会、キャシー・ウォン)、ラグビー新興国(ルーマニアラグビー連盟会長アリン・ペトラシェ)、プレーヤー代表(国際プレーヤー連盟CEOオマー・ハサネイン、フランス・インターナショナル、サフィ・ンジャイ)、ワールドラグビー (サー・ビル・ボーモント会長、ブレット・ゴスパーCEO)です。

2015年以来、ワールドラグビー は団体の統括組織構造を広範囲にわたり改革しており、より多くの加盟協会やリージョンからの代表を意思決定プロセスに加え、スキルに基づいた独立メンバーの意見も取り入れたダイナミックで多様性を持った環境を構築してきました。ワールドラグビー 理事会は、USA、ジョージア、サモア、フィジー、そしてウルグアイを包含し、30パーセント以上拡大し、現在の52理事のうち3分の1は女性が占めています。

脚注

2020年6月に発行した夏季オリンピック委員会(ASOIF)の報告書第3号でトップグループに指定された。ASOIFガバナンスタスクフォースが評価した国際スポーツ33種目のうち、わずか6種目がこのグループに分類されている。

サー・ヒュー・ロバートソンは、英国オリンピック委員会の会長であり、またチームGBが史上最高のメダル獲得を記録した2016年リオ五輪副会長。また、元スポーツ&五輪大臣として近年で最も素晴らしいオリンピック&パラリンピック大会と言われる2012年ロンドン大会開催の責任者として活躍した。

サー・ピーター・コスグローブ大将は、2014年にオーストラリア総督に就任し、最近引退。最近まで理事兼パトロンとしてオーストラリアラグビーを支持。人生の大半を情熱的にラグビーに捧げてきた。

アンジェラ・ルジエロ氏は、米国の元アイスオッケー選手、金メダリスト、そしてオリンピックに4回出場したオリンピアン。2010年から2018年の間国際オリンピック委員会メンバーとして従事し、2016年にはIOCアスリート委員会(世界中のオリンピックアスリートを代表する団体)の会長として選ばれ2018年まで務めた。その間IOCの執行委員会のメンバーとしても従事。ルジエロ氏はワールドラグビー の執行委員会(EXCO)のメンバーでもある。

ガバナンス改革の沿革

2017年11月:ワールドラグビー は、理事会の大々的な改革を発表し、団体の全てのレベルにおけるジェンダー平等を更に進めてゆく強い意志を示した。www.world.rugby/news/296055

2015年10月:ワールドラグビー の理事会は、統制組織の大幅な改革を承認。より多くの加盟協会やリージョンからの代表を加え、スキルに基づいた独立メンバーの意見も取り入れた、ダイナミックで多様性を持った意思決定組織を構築 www.world.rugby/news/122987