• ワールドラグビーカウンシルは任期4年の会長にボーモント氏を選出。
  • 1巡目の投票で2期目の当選が確定
  • フランス協会のベルナール・ラポルト会長が新副会長に選出
  • 新理事会メンバーを選出
  • 両候補者が予定前倒しの発表に同意
  • 4年の新任期は5月12日の理事会後からスタート

ワールドラグビー会長2期目に再選されたビル・ボーモント氏は、かつてない強い団結を訴え、新型コロナウィルス感染の世界的流行に直面する中で持続可能な成長を遂げるために、即刻仕事に取り掛からなければならないとしています。

 ボーモント氏はPWC社が独立して管理した選挙において、対立候補のアグスティン・ピチョト氏に1巡目投票で28対23の単純過半数を獲得。フランス協会のベルナール・ラポルト会長は対立候補不在で副会長選出が決まりました。新理事会メンバーの7人も確認され、会長、副会長、CEO、無所属のアンジェラ・ルッジエーロ氏とメルビン・デイヴィス卿の2人となりました。

 選挙結果は、5月12日に開催されるワールドラグビーカウンシルの年次会合で公式に確認され、新たに4年の任期がスタートします。投票1巡目で決着し、副会長および新理事についても投票不要のため、両立候補者ともに予定より早い発表に同意しました。

 ボーモント会長はラポルト氏と協力して革新的な改革という使命を果たすために、強固な基盤を築き、競技の改善のためにステークホルダーを団結させていきます。

 これにはガバナンス改革の強化、グローバルカレンダーへの調整と統合をもたせ、選手のウェルフェアと怪我の防止を最優先に、コンタクトの相違の修正を図り、女子競技普及を加速させ、競技への投資を持続可能なものにすることが含まれています。

 世界の女子15人制競技と男子15人制の台頭国の競技についても作業は進行中で、かつてない数の世界上位国との対戦とともに、協会の大会ニーズに焦点を当て、すべての人に機会を与え、ラグビーワールドカップのパフォーマンスを強化し、年間王者を輩出することを目標としています。

 「ワールドラグビーカウンシルの委任を受けて、再び国際連盟の会長の職務に就くことを光栄に思います。各協会および地域連盟の同僚と世界のラグビーファミリーのメンバー、そして私の家族にも、支援に対して感謝を申し上げたい。

「ガス(ピチョト氏)には友情とこの4年間の支援を感謝したい。今回の選挙で互いに候補者として戦いましたが、多くの点において我々は互いに共通理解の下に同じ方向を向いて臨んでいましたし、彼に対して私はこの上ない尊敬の念を抱いています。ガスは競技に対して情熱的で、彼の貢献は非常に重要なものでした。」

ボーモント会長は、組織に対して仕事に取り掛かり、新型コロナウィルス感染症の世界的流行を和らげて革新的な変化を実施するために競技として対応することを求めています。

「この4年で我々は多くのことを成し遂げてきましたが、まだハーフタイムです。後半は押し込んでいく必要があります。私は今、ベルナールとともに、革新的で持続可能な変化を実施するために委任を受けています。」

「一つの組織として、我々は導き、透明性を持ち、責任を負い、すべての人々のために仕えることを続けなければなりません。この素晴らしいスポーツをよりよく、もっと簡素で安全でアクセス可能なものにするために、団結しなければならない。選手、ファン、大会、加盟協会や連盟の声に耳を傾け、我々の強い価値を前面に、すべての人にとって最高の利益となる決断をしなければなりません。」

「今は祝福の時ではありません。我々は仕事をしなければなりません。すでに新型コロナウィルス感染症の対策に取りくんでおり、選手のウェルフェアを優先するような、ラグビーに戻るための適切な戦術を導入しなくてはなりません。選手、ファン、そして競技が財政的にも健全であるために各クラブ大会と完全に協力して、年内に国際試合を再開するためにあらゆる機会をできるだけ効率的に活用しなくてはなりません。」

「前例のない新型コロナウィルス感染症の世界的流行に対する我々の取り組みを特徴づけているのは団結と連帯の精神であり、それが新たな熱狂や新しくなった目的とエキサイティングな未来へ、より強く、より持続可能なゲームをもたらす新たなアプローチの礎となる。それを確かなものにしたいと強く心に決めています。」

ラポルト氏は、付け加えて次のように述べています。「わが友ビル・ボーモントに当選おめでとうと言いたい。また、アルゼンチンラグビーのレジェンドであり、素晴らしいラグビーリーダーのアグスティン・ピチョト氏の幸運を祈っています。そして、この重要な投票で意見を述べてくれたすべての協会に感謝したい。彼らはビルと私がこれから彼らのために取り組むガバナンスへの明確な権限を与えてくれました。」

「この前例のない世界的な新型コロナウィルス感染流行の危機の間、我々は共通の目的に対して行動し、北と南のすべての協会とプロリーグが団結し、すべての人にとって強く持続可能な未来を定義づけなくてはなりません。我々はこれらの改革を共に進め、ラグビーファミリーの連帯をもって行動し、フィールドの内外で競技を前進させて、我々の選手のウェルフェアを推し進め、このスポーツをもっと魅力的で受け入れられるものにしなくてはなりません。」

新理事会のメンバーは以下の通りです。ビル・ボーモント(会長)、ベルナルド・ラポルト(副会長)、ブレット・ゴスパー(CEO)、アンジェラ・ルッジエーロ(無所属)、メルビン・デイヴィス卿(無所属)、マーク・アレクサンダー(南アフリカ協会)、ハリド・バッポウ(アフリカラグビー)、バート・キャンベル(ニュージーランド協会)、ガレス・デーヴィス(ウェールズ協会)、ジョン・ジェフリー(スコットランド協会)、ボブ・レイサム(アメリカ協会)、ブレット・ロビンソン(オーストラリア協会)

発表前倒しの根拠

 ワールドラグビー会長職への投票は4月30日に締め切られ、可能投票総数は51票で、会長に投票権はありませんでした。

 PWC社から派遣された独立した選挙管理長が金曜日にワールドラグビーカウンシルに対して、これ以上の投票は必要ではないと通達しました。

 手順に従い、結果と投票数はPWCによって伝えられることなく、立候補者、カウンシル、ワールドラグビーのスタッフにも知らされない状態でした。

 追加の投票が不要になり、副会長職および理事会メンバーの投票も不要であったことから、ワールドラグビーが立候補者両人と独立した法律相談役と発表を早めることについて協議。全員が同意しました。

 PWCの独立した選挙管理長が5月2日(土)英国時間15:00にカウンシルメンバーに連絡し、投票結果を確認しました。ワールドラグビー内部の人間は、立候補者を含めて誰一人としてこの時点より前に結果を知ることはありませんでした。