新型コロナウィルスのパンデミック(世界的大流行)を受けて、ワールドラグビーは本日以下の決定を行った。

世界のラグビーファミリーの幸福を念頭に、各ホスト協会や参加協会との詳細かつ建設的な協議を行った結果、以下の大会を延期とする。

  • 男子HSBCワールドラグビーセブンズシリーズのロンドン大会とパリ大会を暫定的に9月まで延期
  • 女子HSBCワールドラグビーセブンズシリーズのラングフォード大会を今年後半まで延期
  • 男子HSBCワールドラグビーセブンズ・チャレンジャーシリーズの決勝ラウンドを今年後半まで延期
  • ラグビーワールドカップ2021年大会および2023年大会の予選の数試合を延期

また、以下の大会については中止とする。

  • ワールドラグビーU20チャンピオンシップ2020大会。6月下旬から7月にかけて北イタリアにて開催予定だったが、イタリア協会と詳細に協議した結果、中止に。

6月に開催予定のオリンピック予選の敗者復活大会については現在審議中で、新型コロナウィルスの感染拡大により、敗者復活大会の開催が不可能となった場合の予選プロセスについて、ワールドラグビーはIOC(国際オリンピック委員会)と密接な話し合いを続けていく。

英国のラグビーにあるワールドラグビー殿堂は、公衆衛生当局の指示により、5月末まで閉館する。

これらの決定は関係協会との協議に沿ったものであり、HSBCワールドラグビーセブンズシリーズの香港とシンガポールでの大会の延期や、南アフリカのステレンボッシュで開催予定されていた、女子HSBCワールドラグビーセブンズ・チャレンジャーシリーズはすでに発表済みである。これらの大会についての決定も、当該国政府と公衆衛生当局の勧告を受けて行われた。

なお、延期となったHSBCワールドラグビーセブンズシリーズのラングフォード、ロンドン、パリの各大会のチケットを購入済みの方は、以下の各サイトでより詳しい情報の確認をお願いしたい。

 ワールドラグビーのビル・ボーモント会長は以下のようにコメントしている。

「この異常で困難な時に直面して、我々は世界のラグビーファミリーと世界中の人々と団結し、世界のラグビーファミリーと一般の人々の幸福を守るために、我々の力でできるすべてのことに引き続き取り組むことを、私は保証いたします。」

「政府および公衆衛生局のレスポンスと助言に沿って、新型コロナウィルス感染拡大を軽減する適切な方法を取ることは最重要事項です。このことが我々の判断の土台となって、我々の加盟協会と協議の上で、これらのワールドラグビーの大会を即刻、停止することにしました。これらの中には、ワールドラグビーU20チャンピオンシップも含まれており、イタリア協会の方々と話し合いを行った結果です。」

「我々はまた、東京オリンピック2020のラグビーセブンズ予選についてもIOCと密接に協議を行っており、必要が生じた場合に対応すべく、敗者復活大会決勝の代替え案も検討しています。現在のところ、女子2チーム、男子1チームの出場が決まっていないため、予選プロセスとして公平かつ信頼できるものになるように、すべてのオプションを検討しているところです。」

「より長期的な戦略という点では、政府や保健当局による新型コロナウィルス感染拡大対策によって生じる、財政的影響を含めたラグビー活動へのよりグローバルな影響について、各国協会や地域、選手協会と話し合いを継続していきます。」

「現在の異常事態に際して、我々は一致団結して、安全で可能になり次第速やかにフィールド上での活動を再開できるように、必要な手立てを見つけることに尽力します。そのためにも、ワールドラグビーのエグゼクティブコミッティは、この難しい時期を国内外で統一して乗り越えることができるような、詳細なアクションプランの遂行を推し進めているところです。」

 ワールドラグビー大会に関するアップデートは、追って発表される。

なお、ダブリン本部勤務のワールドラグビーの全職員は、アイルランド政府の集会に関する指令により、すでに1週間以上前から在宅勤務となっており、不要不急の外出もすべて当分の間、停止とされている。