南アフリカ代表チームが優勝に輝いたJapan 2019は、視聴者数、ソーシャルメディアのエンゲージメント率、観客・ファンゾーン動員数など、ラグビーワールドカップの記録を塗り替え、ブレイブ・ブロッサムズ日本代表チームも、史上最高のパフォーマンスを披露しアジアチームとして初めて準々決勝に進出しました。
<<ラグビーワールドカップ2019は記録破りのゲームチェンジャーとなった>>
ラグビーワールドカップの重要なポジティブインパクトとしてもう一つ、開催国と開催協会にとって高い投資リターンが期待できるイベントであったということがあります。ニールセン・スポーツDNAリサーチが大会直後に以下の分析を行いました:
- 一般人口の78パーセントが、ラグビーワールドカップをいわゆる「伝統的なラグビー国」でない国で開催したことはラグビーの将来にとってポジティブであったと考えている。
- 一般人口の46パーセント(うち70パーセントが日本国内)は、ラグビーワールドカップが2019年で最もエキサイティングなスポーツイベントだったと思っている(思わなかったのは25パーセント)。国際大会を開催する価値の高さと開催国としての誇りの高さを示した。
- 2018年には26パーセントだったラグビーワールドカップへの関心度が、2019年には約2倍の44パーセントに伸び、5千万人以上の増加。
- 日本にいる10人中9人が、ラグビーワールドカップの日本での開催は、人々の想像を掻き立て、国の誇り、エキサイトメントとエンゲージメントを高めたと信じている。
- 日本にいる10人中9人が、日本代表チームの準々決勝進出を応援していた。「にわかファン」または大会開催中にファンになった新しいファンの33パーセント増を反映。
- 83パーセントの日本人が、ラグビーワールドカップを日本で開催したことは、ラグビーにとってポジティブなレガシーを創造し、将来、さらに日本がメジャーなラグビー大会の開催国となる機会ができたと信じている。
- ラグビーワールドカップを追っていた日本の国民の50パーセントは昨年からラグビーに興味を持ち始めた。ラグビーワールドカップが開催国にとってレガシー創造の大きな機会であることが強調された。
- 今大会を追っていた日本人の54パーセントが、今回が初めてのラグビーワールドカップ体験だった。
- ラグビーワールドカップについて知っていた人々の74パーセントが、大会がより多くの子供達がラグビーをプレーしたくなるきっかけになると信じている。
日本国民の約半数(驚異的な5480万人!)が、日本代表が準々決勝進出を懸けて挑んだスコットランド代表戦の日本テレビ中継を視聴。一国におけるラグビーの試合視聴者数の新記録を打ち出しました。一方、日本全国で企画したファンゾーンに足を運んだ人数も120万人という新記録を打ち出しました。
もう一つの新記録は、販売された45試合の観戦チケットのうち、99.3パーセントのチケットが完売。海外からの訪日客は40万人以上を記録し、そのうちの多くは初訪日客で、ラグビーならではの祭典と日本の文化を満喫しました。
ワールドラグビー 、アジアラグビー協会、そして日本ラグビーフットボール協会が一丸となってパートナーシップを組み、2016年以来アジアで推し進めてきた革新的なラグビー参加モデルを通じ、227万人(うち117万人が日本)の新たなラグビー参加者を募ることに成功しました。
2027年と2031年の開催地の同時選考
このリサーチが報告される中、ワールドラグビーがラグビーワールドカップ2027年大会と2031年大会の開催地の選考プロセスに関する情報発表の準備を進めています。
今月末に始まる2大会同時選考プロセスは、2015年のイングランド大会と2019年の日本大会の選考で達成したように、ワールドラグビーが最適な開催国の組み合わせを選択することができるようになります。この選考プロセスにより、開催国に選ばれた候補国が準備に十分な時間を費やすことができるようになり、運営とコスト管理を最適化することができます。
ワールドラグビーのビル・ボーモント会長は次のように述べています。「2019年の日本大会は素晴らしいラグビーワールドカップの一つとなり、今回のリサーチで、ラグビーワールドカップのホスト国となることは開催国に大きな価値をもたらすと証明しました。」
「ラグビーワールドカップは6週間続くワールドクラスのスポーツイベントであるということだけでなく、アトラクションであり、スポーツ、社会、経済成長の推進力であり、開催国と開催協会にとっては、少ない投資でハイリターンが期待できる投資機会でもあります。」
「日本はこのことを証明した模範です。政府、自治体、開催都市、そして国民の皆様が全力投球し、開催国としての機会を最大限に活かしました。ラグビーワールドカップは、日本の津々浦々から文化、観光、そしてビジネスを世界に発信するユニークなショーウインドーでした。」