シリーズ総合順位で首位のニュージーランドに4差と迫る南アフリカは、初戦で日本に後半を無得点に抑えられながらもMuller du Plessis選手とSakoyisa Makata選手の連続トライを活かして12-0の勝利でスタート。第2戦ではアルゼンチンに先制を許したものの、Du Plessis選手、Ryan Oosthuizen選手、Stedman Gans選手のトライなどで17-5と勝利した。

続くイングランドとの第3戦も38-0で圧勝し、この日2度目の完封勝利でプールAを首位で通過した。Du Plessis 選手がハットトリックをマークし、Gans 選手、Selvy Davis選手も加点し、Chris Dry選手はシリーズ通算トライ数を98とした。Gans選手は3戦連続でDHL Impact Playerに選出される活躍を見せた。

昨年のこの大会を制している南アフリカは、カップ準々決勝でプールD2位通過のアメリカ(2勝1敗)と対戦する。

 プールCのニュージーランドもケニアに29-0、スペインに31-0と2試合連続完封勝利を収め、第3戦ではアイルランドと対戦し、終盤に強さを見せた。

スペインに26-28で競り負け、ケニアに14-12で2勝目を期したアイルランドに、ニュージーランドは後半10分、11分にJordan Conroy選手とJack Kelly選手が連続トライを許して21-24と逆転されたが、終盤にVilimoni Koroi 選手とAmanaki Nicole選手がトライを奪い、33-24で勝利。3戦全勝で8強へ進出した。2位は2勝1敗のスペインだった。

 しかし、総合3位につけるフィジーは、プールBでホスト国カナダに土をつけられた。

 ウェールズに26-19と勝利して臨んだカナダとの第2戦、前半を14-12で折り返すと、39,533人の地元観客の声援を受けてカナダが反撃。後半終盤にPat Kay選手とJustin Douglas選手が連続トライをマーク。コンバージョンも成功させて24-14と逆転に成功。フィジーは試合終了間際にAlasio Naduva選手が1トライを返し、コンバージョンも決まって7点を加えたが追い付けず、21-26で敗れた。

 フィジーは第3戦でフランスに26-17で勝ったものの、カナダも29-7と勝利を収めて3連勝。プールを首位で突破した。昨シーズンのロンドン大会以来となる準々決勝では、4強入りをかけてスペインと対戦する。一方、2位通過のフィジーはカップ準々決勝でニュージーランドと対戦する。

 プールDではオーストラリアがスコットランドに33-19、サモアに40-12、アメリカに29-7と3戦全勝で首位通過。8強対決ではイングランドと顔を合わせる。

 なお、総合順位ではイングランドが勝点64。3差でフランスを追っているが、6位オーストラリアとは2差、7位アメリカとは4差のリードという接戦だ。

日本は土壇場で白星を逃す

 今季シリーズ5戦目のゲスト参戦となる男子セブンズ日本代表は、勝利の機会を土壇場で逃した。

 プールAの日本は初戦で先週の第5ラウンドを制した南アフリカに0-12と敗れ、イングランドには0-29と2戦連続で完封負けを喫する厳しいスタートになった。

南アフリカには抵抗を示したものの、前半6分にキックを使った攻撃でトライを許すなどで12-0と折り返すと、相手のスピードのある攻撃に苦戦。守備で粘ったがトライを挙げることもできずに敗れた。

イングランド戦では開始早々にAlex Davis選手に左サイドを抜けられてトライを許し、前半5分にはパスカットからDavis選手にこの試合2本目のトライを決められるなど、前半で0-15のビハインドに。後半も相手の速いペースに追いつけず、ブレークダウンでペナルティを取られる場面も続いて完敗した。

 なんとか1勝を挙げたい日本は第3戦でアルゼンチンと対戦。イングランドに0-31、南アフリカに5-17で敗れていたアルゼンチンも勝利への思いは強く、前半5分にキックで日本の裏のスペースを突いてMatias Osadczuk選手が先制した。

 日本は前半終了直前に、小澤大選手がステップで相手を交わし、パスを受けた津岡翔太朗選手が日本の今大会初トライをマーク。コンバージョンも成功させて同点で折り返した。

 後半、一進一退が続いた後、後半終了直前に林大成選手が抜け出してトライを決め、コンバージョンも決まって14-7として、勝利目前でオーバータイムに入った。

しかし、日本は相手ボールを奪うことができず、ペナルティを繰り返して押し込まれる展開に。最後はOsadczuk選手に突破されて、コンバージョンも決まって同点とされ、勝利を逃した。

 この結果、日本はアルゼンチンと1分2敗の同率ながら得失点差で3位に入り、9位決定戦準々決勝に進出。プールD4位のサモアと対戦することになった。

サモアはプール戦ではアメリカに5-19、オーストラリアに12-40で敗れた後、スコットランドと19-19で引き分けている。