日本がウルグアイの抵抗を受けながらも、サドンデス延長で激闘を制した。

 チリでの第1ラウンドを3位で終えて、優勝で最終戦進出を決めたい日本は、今大会プールを3戦全勝で突破。カップ準々決勝でジャマイカに32-0、準決勝ではチリに先制を許したものの5トライ3コンバージョンで31-10と逆転勝で決勝へ進んでいた。

ウルグアイとはチリ大会のプール戦で対戦。そこでは日本が17-12と勝利していたが、ウルグアイはその後9位に入り、今大会はホスト国としてプール戦ではチリで優勝したドイツと同組を2勝1敗の2位で突破。カップ準々決勝でトンガを27-7で下し、準々決勝ではチリ大会2位の香港を12-0で退けて決勝へ進出してきていた。

決勝の舞台では地元観客の声援を受けて、ウルグアイは徹底した守備で日本の突破を阻み、ペナルティを得ては伸びのあるキックでエリアを獲得して日本陣内深くまで攻め込む場面を作り、日本を苦しめた。

 相手の強いプレッシャーを受けて、日本は後半残り時間2分を切ったところで副島亀里ララボウラティアナラ選手がイエローカードを受けて一人少ない状況に。しかし、日本はそこを凌いで0-0で前後半を終えて、試合は延長戦に入った。

その後も一進一退の攻防が続いていたが、少しずつウルグアイがペナルティを取られる場面が増えた。

 そして0-0のまま迎えた延長後半3分、日本は敵陣で得た相手のペナルティからタップで攻め込み、副島選手が抜け出した。相手に捕まったが日本はボールをキープして合谷和弘選手が松井選手へつなぐ。すると、これを受けた日本代表キャプテンは左サイドを抜け出し、迫る相手をステップでかわして走り抜け、左中間に決勝トライをマークした。

 松井選手は、駆け寄ったチームメイトの手洗いハグを受けると、安堵が混じった笑みを見せていた。

 この結果、先週チリで行われた第1ラウンドの成績と併せて、日本は通算39ポイントを獲得。チャレンジャーシリーズ総合上位8チームが進出できる最終戦へ、トップで駒を進めた。

 3位決定戦でチリを12-7で下した香港が、第1ラウンドに続く好成績で総合2位に。ドイツは、カップ準々決勝でチリに敗れて5位決定戦へまわり、そこでイタリアに19-10で勝って5位に入り、総合3位で最終戦への出場を決めた。

 チリは総合4位、今回2位で終えたウルグアイも5位に入る健闘で、トンガが6位、ジンバブエ7位、ウガンダ8位で突破を決め、ワールドシリーズ出場への希望をつないだ。

 しかし、第2ラウンド6位のイタリアは、チリ大会での11位が響いてウガンダに1ポイント及ばずに9位で選に漏れた。以下、総合ランクは10位ジャマイカ、11位パプアニューギニア、12位ポルトガル、13位コロンビア、14位パラグアイ、15位メキシコ、16位ブラジルだった。

 決勝大会は4月の香港セブンズで同時開催の予定だったが、新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けて香港セブンズの順延が決定。2021シーズン昇格がかかる最終戦開催の日程は、追って発表される。

 なお、女子のチャレンジャーシリーズは3月28、29日に南アフリカのケープタウン近郊のステレンボッシュにて行われ、女子セブンズ日本代表をはじめ全12チームが出場。優勝チームが2021年シーズンのHSBCワールドラグビー女子セブンズシリーズへの昇格できる。

男子セブンズ日本代表試合登録メンバー:1, ジョセ・セル(北海道バーバリアンズ/日本ラグビーフットボール協会)、2. ティモ・スフィア(朝日大学)、3. ジョー・カマナ(マツダ)、4. 彦坂匡克(トヨタ自動車)、5. 副島亀里ララボウラティアナラ(コカ・コーラ)、6.  羽野一志(NTTコミュニケーションズ)、7. 後藤輝也(NEC)、8. 松井千士*(サントリー)、9. 加納遼大(明治安田生命)、10. 藤田慶和(パナソニック/日本ラグビーフットボール協会)、11. 小澤大(トヨタ自動車/日本ラグビーフットボール協会)、12. 合谷和弘(クボタ/日本ラグビーフットボール協会)

注:* はキャプテン