今季からワールドシリーズの予選大会として新たに編成されたチャレンジャーシリーズでは、セブンズ競技で最高峰の年間シリーズへの昇格を目指す16チームが集結。先週のチリと今秋のウルグアイでの2ラウンドの通算成績で上位8位以内に入ったチームが、決勝大会へ進出。そこで優勝したチームのみが2021シーズンのシリーズへの出場権を獲得する。

 当初4月に香港で開催が予定されていた決勝大会は、新型コロナウイルス感染流行の影響を受けて順延が決定。現在、新たな日程を調整中だが、世界のセブンズ舞台への出場権を獲得するには、まずは今大会で好成績を上げて8強入りをしておかなければならない。

 第1ラウンドで優勝を目指した日本は、チリ大会を制したドイツに準決勝で5-12のスコアで敗れて3位決定戦にまわり、そこで開催国のチリを31-14で下した。

一方のドイツは、日本に勝利を挙げると決勝で香港と対戦。体格を活かしたフィジカルの強さに粘りやゲームスキルを見せて、香港に10-0で競り勝ち、第1ラウンドを終えてトップに立った。今回の第2ラウンドのプール戦では、ドイツはプールAでチリ大会では13位決定戦準決勝でパラグアイに敗れたメキシコ、今回の開催国で先週9位に入ったウルグアイに加え、チリ大会のカップ準々決勝でも対戦したパプアニューギニアと対戦する。

 日本は、今ラウンドではプールCに入り、パラグアイ、イタリア、ジンバブエと戦う。このうち、ジンバブエとはチリ大会の準々決勝で顔を合わせて、日本が33-0で勝っている。イタリアとパラグアイはチリではドイツ、プール2位通過したウガンダと同組で、イタリアが1勝2敗の3位、パラグアイが3敗の4位でプール戦を終え、イタリアは9位決定戦準決勝でウルグアイに敗れ、パラグアイは13位決定戦でコロンビアに惜敗した。

 このほか、先週末に2位に入った香港はプールBでブラジル、ジャマイカ、ウガンダと同組で、4位だったチリはプールDでコロンビア、ポルトガル、トンガと対戦する。

 日本は、4年前のリオデジャネイロ・オリンピックでニュージーランドを負かすなどの活躍で4位に入り、今夏の東京オリンピックでは開催国としてメダル獲得を目指している。

しかしその傍ら、チームを率いる岩淵健輔ヘッドコーチは「セブンズ競技は東京オリンピックの後も続いている」と話し、毎年世界各地を転戦して年間トップを競うHSBCワールドシリーズへの参戦で7人制競技のコンスタントな強化とレベルアップを図りたい意向を示してしている。そのためにも、日本が今回の予選大会を制することが重要な一歩となる。

 先週末のチリ大会後、日本チームはウルグアイの首都へ移動し、現地でリカバリーとチリラウンドで出た課題の修正を図ってきた。

試合登録メンバーはチリ大会から2人を入れ替え、石田吉平選手(明治大学)とトゥキリ・ロテ選手(近鉄)に代わって加納遼大選手(明治安田生命)と小澤大選手(トヨタ自動車/日本ラグビーフットボール協会)がメンバー入り。キャプテンはチリ大会に続いて松井千士選手(サントリー)が務める。

HSBCワールドラグビーセブンズチャレンジャーシリーズ第2ラウンド

男子セブンズ日本代表試合登録メンバー:1, ジョセ・セル(北海道バーバリアンズ/日本ラグビーフットボール協会)、2. ティモ・スフィア(朝日大学)、3. ジョー・カマナ(マツダ)、4. 彦坂匡克(トヨタ自動車)、5. 副島亀里ララボウラティアナラ(コカ・コーラ)、6.  羽野一志(NTTコミュニケーションズ)、7. 後藤輝也(NEC)、8. 松井千士*(サントリー)、9. 加納遼大(明治安田生命)、10. 藤田慶和(パナソニック/日本ラグビーフットボール協会)、11. 小澤大(トヨタ自動車/日本ラグビーフットボール協会)、12. 合谷和弘(クボタ/日本ラグビーフットボール協会)

注:* はキャプテン