世界各国から精鋭が集められた女子バーバリアンズに、日本の女子15人制代表から初めて2人の選手が選出された。南選手(横河武蔵野アルテミスターズ)と齋藤選手(Mie Pearls)だ。2人は秋の欧州遠征でイタリアと17-17で引き分け、スコットランドに24-20で逆転勝ちしたばかりで、その成果を手にオールスターチームに参加する。

今回の女子バーバリアンズはオーストラリア、カナダ、イングランド、アイルランド、イタリア、ニュージーランド、スコットランド、アメリカ、ウェールズ、そして日本の10か国からの選手で編成されている。

ニュージーランド代表からは2010年ワールドカップ優勝チームからSteph Te Ohaere-Fox 選手と2017年優勝チームからEloise Blackwell 選手が参加し、ウェールズ代表FBのDyddgu Hywel選手は今年9月に代表引退を表明していたが、今回ホームでのバーバリアンズ戦に特別復帰となった。

スコットランド代表で29キャップを保持し、セブンズでも活躍したLauren Harris選手も代表引退を決めており、このバーバリアンズ戦が最後の国際試合となる。

23人で合計430キャップという顔ぶれで、最多キャップ保持者はBlackwell選手の43キャップで、アイルランド代表のPaula Fitzpatrick選手が41キャップで続く。日本から参加する南選手は16キャップ、齊藤選手は23キャップを保持し、二人とも2017年ワールドカップを経験した。

一方、ノンキャップながら選出されたBeth Stafford 選手とTess Gard’ner選手も名を連ねている。

このチームを率いるのは、イングランド代表キャプテンとして活躍したJo Yappヘッドコーチだ。

齋藤選手は、「このような名誉あるチームに招待していただき、とてもうれしく思います。バーバリアンズでは、ラグビーはもちろん、世界のチーム分かなども学んで交流したいですし、世界で活躍するトップ選手たちとラグビーを楽しみたい」と話し、「日本代表選手の誇りを持ってベストを尽くします」とコメントしている。

また、「大変光栄に思う」と話す南選手も、「世界各国の選手とともにプレーできることをとても楽しみにしています。自分の持ち味のセットプレーがどこまで通用するか、挑戦していきたい」と話している。

これまでに日本からバーバリアンズに選出されたのは男子選手のみで、先日のラグビーワールドカップでも活躍したSH田中史朗選手(キヤノン)やセブンズ日本代表でもプレーする藤田慶和選手(パナソニック)など5人のみで、女子は今回の2人が初めてになる。

女子15人制日本代表の浅見敬子強化委員長は、「今回の招待は、両選手を通じて日本とアジアの女子ラグビーの認知にもつながり、多くの女子選手たちに希望を与えてくれます。両選手がオフフィールドでも知見を広げて、誇りを持って「素晴らしいパフォーマンスを発揮することを願っております」と語った。

 試合は11月30日(土)にウェールズのプリンシパリティスタジアムで、男子バーバリアンズ対ウェールズ代表とのダブルヘッダーで開催される。