【大分・10月18日】19日に行われる準々決勝の第1試合(16時15分キックオフ)では、前日本代表ヘッドコーチ、エディー・ジョーンズ率いるイングランドが、前回大会準優勝のオーストラリアと対戦する。この一戦で、ジョーンズ監督がイングランドを「屈辱のホスト国」から「優勝できるチーム」にしたかどうか判明する。

「ラグビーの母国」イングランドは4年前、ウェールズとオーストラリアに負け、ワールドカップ(W杯)史上初めて開催国・地域が1次リーグで敗退する不名誉な歴史をつくった。それを受け、コーチ陣を一新。初の外国人監督としてオーストラリア出身のジョーンズ氏に再建を託した。

ベスト4進出には、ジョーンズ監督は母国オーストラリア、そして選手時代に豪クラブ、ランドウィックでチームメートだった現オーストラリア監督のマイケル・チェイカを倒さねばならない。

ジョーンズ監督はW杯の栄光と転落を知り尽くす。オーストラリア監督だった2003年大会の決勝では延長の末、イングランドに敗れた。その4年後のフランス大会では、南アフリカのアドバイザーとして優勝に貢献している。

一方、2015年大会もオーストラリアの監督だったチェイカ氏はチームを準優勝に導いたが、ジョーンズ監督就任後のイングランドには6度の対戦で1回も勝てていない。

今大会に関し、チェイカ監督のメンバー編成に疑問の声も上がっている。この準々決勝でオーストラリアのSH-SOコンビ変更が、テストマッチ6試合連続となるからだ。

さらにチェイカ監督は、今月5日のウルグアイ戦で代表デビューしたばかりの19歳の新鋭、ジョーダン・ペタイアを準々決勝の先発CTBに抜擢し、周囲を驚かせている。これは同監督の5年間で最も勇気ある決断とも評されているほどだ。


過去の直接対決
: 50試合でオーストラリア25勝、イングランド24勝、引き分け1

注目点: ブレークダウン

両チームのフランカー対決。経験豊富なマイケル・フーパー主将とデービッド・ポーコックのオーストラリアコンビが、トム・カリーとサム・アンダーヒルのイングランドコンビを迎え撃つ構図になる。

ボールを持った選手がタックルで倒された後の「ボール争奪局面」が、ペナルティーにつながりやすい。ブレークダウンを制するチームが、試合を優位に運べる。PG(キック)を選んだ際には、確実に3点を加点していくことも大切になる。

19歳の新鋭

ジョーダン・ペタイアは19歳218日で、W杯史上2番目の若さでの決勝トーナメントでプレー。2011年のアイルランド戦に出場したウェールズのジョージ・ノースは、ペタイアより41日若かった。

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