【豊田・10月10日】イタリアのコナー・オシェイ監督は、台風19号の影響でニュージーランド戦が中止になったことが納得できなかった。1次リーグB組は、全4試合を終えて3勝1敗の南アフリカが勝ち点を15まで伸ばし、8チームによる決勝トーナメント進出を決めていた。残る1枠をめぐり、2勝1敗のイタリアが3戦全勝のニュージーランドと12日に対戦する予定だった。

「ピッチでは何が起こるか分からない」とオシェイ監督。中止になったもう1試合は、ともに1次リーグ突破が決まっていたイングランド対フランスだったことを挙げて「決勝トーナメント進出の可能性があったのに、それが絶たれたのはうちだけだ」と悔しさをにじませた。

 イタリアは「オールブラックス」との過去14試合で一度も勝ったことがない。それどころか、W杯では5回の対戦で最大101失点の試合を含め、平均約60点の大差で負け続けている。逆転での1次リーグ突破のためには、王者に勝つことはもちろん、ボーナスポイントを与えないなどの条件もあった。

 「イタリアのラグビー界に人生を捧げた選手たちが中止の決定を聞いたのは練習場で、試合をするピッチ上ではなかったのだから、ひどい話だ。W杯が終わるのが、観衆やテレビを見ているファンの前ではないなんて、言葉にならない」とオシェイ監督はやり場のない怒りをぶちまけた。

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