【盛岡・10月9日】ナミビアのCTBダリル・デラハルペは、13日のカナダ戦が全てを懸けての戦いになることを理解している。勝っても負けても「2019年ラグビーワールドカップのナミビア」を定義し、チームの歴史として刻まれる。

1999年の初出場から6大会連続でW杯に出場しているものの、ナミビアは22試合でまだ1度も勝っていない。

カナダ戦で自身52キャップ目にして、代表最後の試合になるかもしれない33歳のデラハルペは「ナミビア23度目の正直」になることを願ってやまない。

「勝つことしか考えていない。どんな形でもいい。最後のキックで決まろうが、スコアが何点になろうが構わない」

大半のチームメート同様、デラハルペも普段のフルタイムでの仕事から離れ、W杯でプレーしている。仕事先は父親も働くエンジニア企業だ。

一方のカナダは2018年からプロラグビーが始まり、選手たちはメジャーリーグラグビーに属し、フルタイムで競技に集中できる環境だ。

「われわれはみんな、仕事をしながらラグビーもやっているから、家族にも思うように会えないんだ」とデラハルペ。「しゃれたスポーツなんかじゃなく、フィジカルでタフだ。でも、このチームはやれる」と思いは強い。

 

2003年と07年のW杯にウェールズ代表で出て、47キャップという選手時代を送ったマーク・ジョーンズ・アタックコーチも、このナミビアに手応えを感じている。

「選手たちは絶えず、よくなっている。プレーの水準が上がり、これからの若い選手たちにいい環境を提供していくんだ」

とにかく、ナミビアには13日の勝利が何よりも欲しい。

「もし勝ったら、多くの人の人生を変えるものになる」とデラハルペ。「財政面、スポンサーシップなど、たくさんの効果をナミビアに生むだろう」と夢をふくらませながら、大一番の準備をしている。

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