【東京・10月8日】1次リーグA組の3試合で輝きを放っている日本のWTB陣。開幕戦のハットトリックを含む4トライの松島幸太朗はトライランキングトップに立っており、優勝候補アイルランド戦で逆転トライを挙げた福岡堅樹も2トライと躍動している。

もう一人の男、レメキロマノラヴァはここまで全試合に先発。まだW杯初トライこそ挙げていないが、主に左サイドで快足を飛ばして会場を沸かせている。

5日のサモア戦では終盤、7点差と詰め寄られた直後に福岡のトライをアシスト。プレーヤーオブザマッチにも輝いた。

「ラスト5分でアナウンスされて自分でもびっくりした」と驚きつつ「ボールキャリーは多かった。子供と約束したトライを取れなかったから、その代わりに(プレーヤーオブザマッチを)取ってあげた」と笑顔を見せる。

2016年リオデジャネイロ五輪では七人制ラグビーの一員として日の丸を背負い、来年の東京五輪出場も狙う。ニュージーランド・オークランド出身の30歳は「(サモア戦は)やっぱり(トライを)取りたかった。でも誰が取っても大丈夫。試合に勝つのが一番」とチームプレーに徹している。

「残念ながら堅樹が(9月6日の南アフリカ戦に)けがをしてチャンスが来た。今回はバック3の競争がすごい。たまたまラッキーで3試合全部自分が出たけど、誰が出てもいいパフォーマンスを出せるようにしたい」と話し「堅樹も2試合リザーブから毎回トライを取っている」とチームメイトとの競争に刺激を受けている。

 

悲願の8強入りがかかる13日のスコットランド戦。SHグレイグ・レイドロー、SOフィン・ラッセル、FBスチュアート・ホッグを「ワールドクラス」と警戒する一方で「自分はノートライがずっと続いている。頑張る」と大一番での活躍に照準を合わせる。

前大会で南アフリカ、今大会でアイルランドとティア1の強国を次々と破り、海外メディアからは日本を「ジャイアントキリングを起こす国」から「ティア1と並ぶトップクラスのチーム」と認識し始めるべきかとの質問も飛んだ。

 

 

「日本は良くなっている。ただオールブラックス(ニュージーランド)やオーストラリア、ヨーロッパのチームのような地位にいられるはずなのに、まだそこまでは到達していない。まだ上昇中だ」と答えたレメキ。「今週末の試合で分かる。もし先へ進むことができればトップ8入りへ近づくだろう」と重要な一戦を位置付ける。

「普段は何試合かいい勝利を収めても、トップ4チームと対戦すると簡単にやられていた」と気を引き締め「時が来れば分かる。正しい方向には進んでいる」と言葉を結んだ。

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