【東京・9月19日】1次リーグA組:日本-ロシア(9月20日19時45分@東京スタジアム)プレビュー

両チームは昨年11月、英国のグロスターで行われたテストマッチで対戦。日本は前半10-22とリードを許すも、リーチマイケルが前後半の終盤にそれぞれトライを挙げるなど32-27と逆転勝ちを収めた。ただ、開催国として迎える開幕戦で同じような展開は避けたい。
ロシアのフィジカルに押された前半は、五つのPGに加えてFBウィリアム・トゥポウの自陣でのパスミスからトライも献上。PG3本を決めたユーリー・クシナリョフ、後半両サイドへのキックで日本を揺さぶり、トライを演出したラミリ・ガイシンの両SOのキックにも揺さぶられた。
「相手の10番のキックからチャンスメイクをしてくるので、しっかり10番を見て動かないといけない。キック処理というのが今回の試合は大事になる」とWTBで先発に名を連ねる松島幸太朗。「キック処理をうまくやって自分たちのカウンターやアンストラクチャー(陣形が整っていない状態)にいい形で持っていきたい」と話す。
地元日本ファンの大声援を背に臨む初戦。今月6日の南アフリカ戦で見られたようにスクラムも安定感が増している。悲願の8強進出のために勝利が絶対に求められる。
開催国で1次リーグを突破できなかったのは1チームのみ。前回大会のイングランドは準優勝したオーストラリア、ウェールズと同居する厳しい組で3位に終わった。
ロシアは2011年以来2度目の出場となるが、テストマッチは3連敗中。イングランド2部やアイルランドのクラブ相手の強化試合でも敗れるなど結果が出ていない。一方、日本は7~8月のパシフィック・ネーションズカップでフィジー、トンガ、米国に3連勝して2014年以来の優勝。今月、強豪南アフリカには敗れたものの勢いには差がある。
4トライ以上(あるいは7点差以内の敗戦)で得られるボーナスポイントの重要性は、4年前に同組の南アフリカ、スコットランドと同じ3勝を挙げながら8強へ進めなかったことから明らか。前回の対戦でも4トライを挙げており、確実に勝ち点5を取りたい。

直接対決:
試合数6 日本5勝 ロシア1勝 引き分け0

スポットライト:
キックが得意なのはSH流大とSO田村優の日本ハーフバック陣も同じ。

「いつも通りやってくれれば大丈夫。僕らがどれだけいいコミュニケーションを与えられるかが一番重要」とリーチ主将。「南アフリカ戦はほぼ田村任せだったので、そういうプレッシャーを与えたくない。やるべきことをやって9番、10番に選択肢ができるようにしたい」と意気込む。

チームニュース:
日本:南アフリカ戦で負傷交代したWTBの福岡堅樹とナンバー8のアマナキ・レレイ・マフィは登録23人にも入っていない。レメキロマノラヴァ、姫野和樹がそれぞれのポジションで先発。
ロシア:2011年W杯で強豪アイルランドとオーストラリアからトライを奪ったFBデニス・シムプリケビチは登録23人から外れた。

スタッツ&トリビア:
日本は9度目のW杯出場。ティア2から全大会に出場しているのは日本とカナダのみ。

コメント:
日本・ジェイミー・ジョセフHC
「ロシアをリスペクトしているし、前回勝てたのはラッキーだった。準備をして入ったがリードされ、力を発揮させてしまった。互角だと思っているし、ベストのパフォーマンスを出さないと苦戦する」
ロシア・リン・ジョーンズHC
「日本が格上。正直言って勝てる確率は20%だろうが、それは机上での話だ。グロスターでの試合からは4人を入れ替えた。今のチームにはロシアで一番うまい選手たちがそろっている」

RNS mn/hh