【東京・9月19日】過去8大会のW杯1次リーグで「記録と記憶に残る試合」を大会ごとに選んでみた。
今回の日本大会でも開幕早々の21日、前回チャンピオンで過去3度優勝のニュージーランドと優勝2回の南アフリカという注目のカードが横浜であり、過去8大会を上回るベストマッチが誕生するかもしれない。
1987年(シドニー)オーストラリア 19-6 イングランド
歴史的な初回W杯は、優勝したニュージーランドがイタリアに70-6で圧勝して始まった。新たなスタートを切った国際スポーツ大会が世界に衝撃を与えたのは翌日、オーストラリアがデービッド・キャンピージのいわくつきのトライでイングランドを破った一戦だった。「キャンポ」の愛称で知られるキャンピージがW杯でイングランドを苦しめたのはこの大会だけではなかった。
1991年(トゥイッケナム) イングランド 12-18 ニュージーランド
オールブラックスは、得点王に輝いたグラント・フォックスや前回に引き続いて大会初トライを決めたフランカーの名手マイケル・ジョーンズらが大活躍。初戦の相手イングランドを圧倒し、地元観客を意気消沈させた。
1995年(ケープタウン)南アフリカ 27-18 オーストラリア
ホスト国の南アフリカが世界王者を破るスポーツ史に残る快挙で幕開け。数十点台となったハイレベルの得点王争いは、ジョエル・ストランスキーがトライ、ゴール、DG、PGの「フルハウス」を決め、優勝したオーストラリアのマイケル・ライナーを上回って栄誉を手にした。
1999年(カーディフ)ウェールズ 23-18 アルゼンチン
プロ化がスタートして最初のW杯は、グラハム・ヘンリー監督率いるウェールズがコリン・チャービスとマーク・テイラーのトライでアルゼンチンに14点差を付けたが、終盤はゴンザラ・ケサダにゴールキックを決められて5点差にまで迫られる苦戦となった。
2003年(シドニー)オーストラリア 24-8 アルゼンチン
肌寒い夜、オリンピックスタジアムに集まったW杯史上最多81,350人の観客の前で展開された試合は、ウィングのウェンデル・セーラーとジョー・ロフのトライ以外、見せ場が少なかった。W杯初戦では最も退屈な試合の一つ。
2007年(パリ)フランス 12-17 アルゼンチン
3大会続けて開幕初戦でプレーすることとなったアルゼンチンは、それまで1次リーグで負けたことのなかった地元フランスを破るW杯史上最大の番狂わせの一つを演じた。アルゼンチンFBのイグナシオ・コルレトがインターセプトから走り抜け、自国旗で埋め尽くされた観客席最前列へトライした。
2011年(ウェリントン)南アフリカ 17-16 ウェールズ
最も激しい開幕戦となったこの試合では、ウェールズが勝てばこの105年間で2度目となる南アフリカ戦の勝利を逃した。ウェールズはイージーなPGを失敗し、正面からのDGも外した。
2015年(ブライトン)南アフリカ 32-34 日本
開幕最初の週末、ウェンブリーでのニュージーランド-アルゼンチン戦が注目のカードだった。ところが、その前日に英国の海辺リゾートにあるスタジアムで日本がやってのけたのは、終了直前のロスタイムにカーン・ヘスケスが決めたトライによるラグビー史上最大の番狂わせだった。
RNS mk