【東京・9月19日】1次リーグA組でロシア、アイルランド、サモア、スコットランドと対戦する日本を分析する。

まとめ

日本はティア2、いわゆる「第2グループ」に属するが特にこの3年間、他のティア2のチームとは一線を画す勢いでプレーしている。

・ティア1相手の敗戦の中でも実力を示す。2018年、イタリアに1勝1敗。敗れた2戦目も3点差。

・決勝トーナメント進出のためには、同じティア2のロシアとサモアに勝ち、スコットランドかアイルランドのどちらかを倒さねばならないだろう。4年前、3勝1敗にも関わらず準々決勝に進めなかった。同じ悲劇を繰り返さないためには、スコットランドとアイルランドの両チームに勝つことが最良の道。

 長所

際立つ速さ。ラックで行き詰まるより、パスやキックで素早く展開する。ティア2のチームで最も長くボールをキープ。それにより運動量の落ちた相手を後半、上回る傾向があり、今年戦った国際試合を合計すると後半46-40。後半全40失点のうちの19は、南アフリカ相手(9月6日熊谷での壮行試合)なので、その他のチームに対しては後半で差をつけている。

FWのリーチマイケルと堀江翔太はバックスのような動きもできるので、チームのプレー展開が速い。

弱点

2015年、南アフリカに勝ったときは、安定したスクラムが速い攻撃につながった。しかし、今年の対フィジー、トンガ戦ではスクラムに亀裂が生じた。1次リーグ同組でスクラムが強いサモア、アイルランド、ロシアには手堅いスクラムで対抗したい。

日本のようなカウンターアタックを得意とするチームにとって、不用意なキックはトライにつながりやすい。昨年、国際試合で日本のトライの36%がターンオーバーか、キックが起点となった。日本の相手はしっかりキックし、走り込む選手をサポートしたい。

データ

世界ランク: 10位

1試合平均ボール所持時間: 18分38秒(8位)

スクラム成功率: 95%(6位)

ラインアウト成功率: 89%(4位)

ゴールキック成功率: 69%(19位)

1試合平均トライ数: 3.5(9位)

(注)世界ランク以外は前回W杯以降の数字

RNS hn/hh