2連勝でプールA首位に立ち、勝てば決勝進出が決まる一戦へ、日本は第2戦までとは大きく先発メンバーを入れ替えて臨んだが、試合開始早々にこの日の試合でWTBに入ったハラトア・ヴァイレア選手(日本体育大学)がトライを決めて、幸先よくスタートを切った。

 ケニアにすぐにPGで3点を返されたが、日本は18分にラインアウトからパスをつないで、最後はPR辻村翔平選手(近畿大学)が5点をマーク。2分後にはリスタートからボールを保持。パスを受けたCTB日下太平選手(神戸製鋼)がラインを越えて、日本が19-3とリードした。

 しかし、日本は先行しながらも細かいところでミスやペナルティが多く、初出場で勝利に貪欲に外に展開するケニアに反撃の機会を与え、日本が得点をすると、直後にケニアが得点を返す展開が続いた。

 23分にはトライ後のリスタートから一気にトライまで持ち込まれ、30分に日本がヴァイレア選手のトライで24-8とするが、その2分後には、再びリスタートからWTB Timothy Omela選手のトライとSO Dominic Hamish Coulson選手のコンバージョンで点差を縮められる。

 日本は前半終了間際にヴァイレア選手が3本目のトライを決めて、31-15で折り返した。

 後半に入ると、日本はハイタックルがあったとしてCTB長田智希選手(早稲田大学)がイエローカードを受けて数的不利になる。

 その間にケニアに1トライ1コンバージョンを返され、さらに59分にはゴール前のラインアウトからの展開でWTB Geofrey Oduor Okwach選手に抜け出されて、コンバージョンも決められて29-31にまで追い上げられる。

 日本は60分過ぎにフロントロー3人とSHを入れ替えると、64分にスクラムからモールで押し込んでペナルティトライを獲得。直後のリスタートから再びケニアにトライまで持ち込まれて4点差に追い上げられたが、68分にSO青木拓己選手(大東文化大学)がラインを越えて43-34とした。

 その後、両者ともにペナルティが続き、72分に日本は岡輝剛選手(関東学院大学)がイエローカードを受け、ケニアもその直後に立て続けに2枚のイエローカードを受ける展開となった。

しかし、日本は76分に途中出場の山口楓斗選手(同志社大学)がインゴールに持ち込んで5点を加え、48-34で試合を決めた。

日本は3戦全勝でプールを首位突破して決勝進出。優勝チームのみが手にできるU20チャンピオンシップ2020への出場権獲得へ、あと1歩となった。

 U20日本代表の水間良武監督は、「ケニアの力強い縦攻撃とスピードのあるランナーに外に走られるプレーで、勢いを与えてしまう場面もあったが、これまで出場時間が少なく、エナジーをためていた選手たちが出場して勝利できたことは、チームの成長の証だ」と話し、勝利だけでなくチームの成長を喜んだ。

 日本の決勝の対戦相手はポルトガル。この日の最終戦でトンガを40-3で下して3戦全勝でプールBを1位抜けした。

 このほかの試合では、ウルグアイが開催国ブラジルを52-10で下して2勝1敗でプールA 2位。ケニアは1勝2敗で3位、ブラジルは3敗で4位。プールBでは、この日ポルトガルに敗れて今大会初黒星となったトンガが2勝1敗で2位、香港に78-26で勝ったカナダが1勝2敗として3位、3敗の香港が4位でプール戦を終了した。各組の同じ順位のチーム同士で21日に順位決定戦を行う。

 日本対ポルトガルの決勝戦は、現地時間21日(日)の19時にキックオフの予定だ。