大会優勝でU20チャンピオンシップ2020への昇格を目指す日本は、大会初戦の緊張か、立ち上がりは動きに硬さも感じられ、2日前に合同練習もしたブラジルからのプレッシャーもあって、攻め込んでペナルティを取られるなど、なかなかプレーリズムをつかめずにいた。

 しかし、12分にSO福山竜斗選手(近畿大学)のPGで先制すると、18分にはラインアウトからラックを重ねて福井選手がトライを決めて8-0とリードを奪った。

 23分にブラジルにPGで3点を返されたが、3分後にペナルティから素早く攻めて山口選手がトライを挙げ、徐々にペースをつかむ。

33分にブラジルの13番がイエローカードを受けると、日本は直後に相手陣22メートル内でのスクラムを起点に、パスを受けた山口選手がインゴールに走り込んで2本目のトライを決めた。

粘るブラジルに日本は37分にギャップをつかれてトライとコンバージョンを許したが、前半終了直前に相手ペナルティで得たスクラムからテンポよく展開。最後はNO8丸尾崇真選手(早稲田大学)がトライ。コンバージョンも決まって、日本は前半を27-10で折り返した。

後半から日本は福山選手に代えて青木拓己選手(大東文化大学)を送りだし、47分にはその青木選手がPGで3点を加えて、点差を広げる。

さらに、50分ごろからスクラムで攻め込み、53分にはペナルティトライを獲得。37-10とした。

59分にブラジルに1トライ1コンバージョンを与えたが、67分にラックからパスを受けて福井選手がインゴールに持ち込み、この日2本目のトライをマーク。70分にはFLハラトア・ヴァイレア選手(日本体育大学)がタッチラインを走り抜けて、72分にはWTB福士萌起選手(関東学院大学)が左サイドを抜けて5点ずつを加え、青木選手も3本中2本のコンバージョンを成功させた。

試合終了直前に、ハーフウェイ付近でブラジルにインターセプトを許して、そのままトライに持ち込まれたが、日本は56-24で初戦をモノにした。

福井選手は「この試合はテンポとアクションで勝利をつかみ取ったと思う」と、初戦白星に安堵の表情を見せた。

しかし、日本チームのキャプテンはチームの課題を指摘。「ミスが目立つ。そこを修正して、次はさらにいい試合をしていきたい」と話し、気持ちを引き締めていた。

プールAもう1つの試合では、ウルグアイがケニアを63-11で下して勝点5で日本と並んだが、得失点差でウルグアイが首位に立った。ブラジル(勝点0)は3位で、ケニア(同0点)は4位スタートとなった。

プールBではポルトガルが香港に59-27で勝利を収め得て首位に立ち、カナダに26-25で競り勝ったトンガが得失点差で2位。以下、カナダが勝点2で3位、香港(勝点0)が4位につけた。

大会2日目は現地時間13日(土)に行われ、日本はウルグアイと、ブラジルはケニアと対戦。プールBではポルトガルとカナダ、トンガと香港が対戦する。

 大会は4チームずつ2組に分かれてプール戦を行い、各組1位が決勝に進出、2位以下は順位決定戦にまわる。優勝チームは、ワールドラグビーU20チャンピオンシップ2020への出場権を獲得する。