決勝戦:南アフリカ21ー12フランス

決勝戦の顔ぶれが決まるにあたり、カップ戦準決勝で大きな番狂わせが起きた。南アフリカがフィジーに快勝した直後の準決勝2試合目。登場したのは、2016年のパリ大会以来の準決勝となるフランスと、今大会常に表彰台に上っているアメリカ。試合開始直後から、次々とトライを決めたのは、3年ぶりの準決勝となったフランスだった。アメリカから立て続けに5トライを奪い、どんどんリードを広げていく。圧倒的な得点力を誇るアメリカをわずか1トライに抑えたフランスが、2012年以来となるカップ戦決勝進出を決める。

そして、どちらが勝っても今季初の優勝となる南アフリカとフランスの決勝戦を迎える。キックオフ直後こそスコアは動かなかったものの、最初に得点のチャンスを得たのは南アフリカだった。しかし、ジェドゥルド選手が痛恨のノックオンによりゴールライン手前で先制トライを逃す。この相手のミスからボールを得たフランスは、相手インゴールに詰め寄るとともに、素早いパス回しでピッチを広く使い、ラカフィア選手のトライを演出。南アフリカから先制点を奪った。後半4分が過ぎようとしていたこの時点で、フランスは25つものパスを成功させており、南アフリカの4回を大きく上回っていた。
しかし、前半終了間際にヴィサー選手のトライから南アフリカが逆転。2点のリードを奪うことに成功する。後半での巻き返しを狙うフランスだったが、後半はすっかり南アフリカのペースに持ち込まれる。俊足を活かしたディヴィズ選手とコック選手の2トライから点差を19点にまで広げられてしまう。パレズ選手がタックルに耐えながらのトライでチームに12点目をもたらすものの、南アフリカの21点にはおよばず。フランスの快進撃はここまでとなった。
南アフリカが昨季のパリ大会以来となるカップ戦優勝を果たした。

3位決定戦:フィジー24−14アメリカ
ディフェンディングチャンピオンと現在のシリーズランキングトップチームの対戦となったブロンズメダルマッチ。フィジーに先制を許すもアメリカもすぐさま反撃にでる。しかし、フィジーに2トライ目を奪われてからは、終始リードを許してしまう展開に。今季これまで全ての大会で決勝に進出していたアメリカ本来の力が発揮できない。その間にもフィジーが着実に得点を決め、アメリカがわずか2トライに終わったところで試合終了。フィジーがブロンズメダルを手にし大会を終えた。

チャレンジトロフィー準々決勝でウェールズに敗れた日本は、13位決定戦をかけてケニアと対戦。先制点こそ奪われたものの、本村選手の2トライなどで終始リードを奪ういい展開に持ち込む。ケニアに8点差で勝利し、13位決定戦でスペインと対戦するも今大会ニュージーランドを破るなど勢いのあったスペインにリードを許し、最後までわずか5点差をひっくり返すことができなかった。日本は14位でバンクーバー大会を終えた。

次なる舞台は、4月に行われる香港大会。