9月29日(土)に仁川で始まったシリーズ第2ラウンドの韓国大会で、女子セブンズ日本代表はホスト国の韓国との開幕戦を48-0で圧勝すると、香港にも24-12で勝利。2日目の30日(日)のプール最終戦でもスリランカに41-0で勝って首位でプールを突破した。

 3戦3勝の勢いを維持して準決勝では中国と対戦。前半4分過ぎに堤ほの花選手のトライで先制すると、6分過ぎには平野優芽選手もラインを越えて10-0とリードを奪う。

 前半終了間際に中国に1トライを返されたものの、後半は粘り強く戦って相手を無得点に抑えて決勝へ駒を進めた。

 決勝ではカザフスタンと対戦。開始早々から3分までに2トライ1コンバージョンを許して0-12とされる苦しい展開になったが、サクラセブンズは慌てなかった。

 前半6分過ぎに相手選手にイエローカードが出て一人少なくなると、その1分後に反撃。長田いろは選手のトライで5点を返して、5-12として折り返すと、後半開始早々には田中笑伊選手が5点を加えて10-12と点差を詰めた。

 そして後半5分を目前に、堤選手がインゴールで押さえて15-12と逆転に成功。さらに大黒田裕芽選手のコンバージョンも決まって17-12とすると、その後は相手に反撃を許さず、逃げ切って勝利と優勝を手にした。

 サクラセブンズを率いる稲田仁ヘッドコーチは、「非常にタフな大会になったが、接戦での試合に勝ち切れたことはチームの成長に大きくつながった」と話し、主将の中村知春選手も「セットプレーからのアタックなど、準備してきたことをうまく遂行できた点は評価できる」と振り返った。

 しかし、中村選手は、タックルやミスで相手に攻撃の機会を与えた点を問題視。「集中力が切れる時間帯をなくし、プレーの精度を高めること」を課題に挙げた。

 念頭にあるのは次のスリランカ大会だ。女子セブンズ日本代表は、10月13日(土)、14日(日)のシリーズ第3戦で最終戦のスリランカ大会を経てシリーズ総合2位に入れば、来春開催予定のHSBCワールドラグビー女子セブンズシリーズのコアチーム昇格大会出場権を獲得できる。

 稲田ヘッドコーチは、「アタック、ディフェンスともに一つひとつのプレーの精度、判断の質をさらに高めていく必要がある。次のスリランカ大会にもチャレンジャーとして良い準備をして臨みたい」と話している。

 

男子も優勝

男子は29日のプール初戦でマレーシアに36-5、第2戦フィリピンに43-0で圧勝すると、2日目のプール最終戦で中国に26-14で勝利。3戦3勝でプールを首位で抜けると、準決勝ではホスト国の韓国と対戦した。

本村直樹選手(ホンダ)の前半2トライなどで日本は19-5のリードを奪うが、前半終了間際に1トライ選手を返され、後半は韓国の反撃で26-24まで詰め寄られた。しかし、最後に川崎清純選手(関東学院大学)が5点を加え、坂井克行選手(豊田自動織機)のコンバージョンも決まって33-24で勝利し、決勝へ進出した。

 決勝はシリーズ第1ラウンドに続いての香港との顔合わせとなった。

 前半4分に本村選手のトライと坂井選手のコンバージョンで先制した後、6分過ぎに1トライ1コンバージョンで同点とされたが、前半終了目前に副島亀里ララボウラティアナラ(コカ・コーラ)がラインを越えて、坂井選手が2本目のコンバージョンを決めて14-7と突き放して前半を終えた。

 後半開始早々に、相手選手がシンビンになると、日本は攻撃を畳み掛けて副島選手と坂井選手のコンビで7点を加え、さらに後半4分過ぎには本村選手がトライをマークし、坂井選手がこの試合4本目のコンバージョンを成功させて、日本は28-7とリードを広げた。

 試合終盤、香港に2トライ1コンバージョンを返されたものの、日本は28-19で逃げ切り、9月14日、15日に香港で行われたシリーズ第1ラウンドに続く優勝となった。

 シリーズ最終ラウンドとなるスリランカ大会は10月13日(土)、14日(日)に行われる予定だ。