• 『Impact Beyond 2019』プログラムが順調に進み、アジアにおけるラグビー振興を大きく加速
  • 開幕を1年後に控え、『Asia 1 Million』プロジェクトの新規ラグビー参加者数が90万人に
  • ラグビーワールドカップ2019日本大会の開催都市では、1,982校がタグラグビーを導入
  • 全世界の若い世代がアジアでは60%を抱えています

いよいよ開幕1年前に迫ったラグビーワールドカップ2019日本大会ですが、国際統括団体ワールドラグビーによる大きな目標の『Asia 1 Million』レガシープロジェクトの一環として、既に90万人もの新たなラグビー参加者の獲得を達成し、過去最大の影響力を持つラグビーワールドカップとなることが見込まれています。

世界3大スポーツイベントのひとつであるラグビーワールドカップが初めてアジアで開催されることとなった2019年日本大会に向けて、こうした「一生に一度」の機会を同地域での競技振興に最大限に活かすべく、あらゆる努力がなされています。

アジア初のラグビーワールドカップを実現させることとなったワールドラグビーの決定の背後には、世界最大の若い世代の人口を抱えるこの大陸において、数百万人もの新たなラグビーファンに手を差し伸べ、触発(インスパイア)していくチャンスを捉えることが、ひとつの重要な動機としてありました。

『Asia 1 Million』、すなわちアジアで100万人の新規プレーヤーの獲得という目標の達成に向けた目覚ましい進歩は、ラグビーというスポーツにとってアジア全域に大きな可能性が存在することの証しであり、関連プログラムの実施にあたってアジアラグビーと日本ラグビーフットボール協会が親密なパートナー関係を育んできた成果に他なりません。

Impact Beyond - Rugby World Cup 2019
The legacy programme at Rugby World Cup 2019 looks set to deliver a lasting impact in Japan.

今日までの進捗状況としては、ラグビーワールドカップの開催都市(全国12都市)において1982校の小学校の体育の授業でタグラグビーが実施され、約20万人の小学生がすでにタグラグビーを経験しており、日本全国の『Get Into Rugby』プログラムの新たなラグビー参加者が23万人を超えました。また、さらに研修を終えてライセンスを取得したタグティーチャーの総数が9,603名に達し、今後はそのスキルとともにタグラグビーのセッションにおける牽引役としての活躍が期待されています。

アジアラグビーによってまとめられた一連のプログラムでは、日本以外のアジア各国協会によって実施される『Impact Beyond』プロジェクトがこれまでに47万人の参加者を集めており、日本が2019年のラグビーワールドカップ開催国となったことをきっかけに、日本全体にわたってラグビー振興への多大なる熱意と機会が刺激されていることを示しています。

2013年に立ち上げられた『Impact Beyond』は、世界規模でのラグビー振興を図り、成人(=ウィメンズ+メンズ)および未成年(=ガールズ+ボーイズ)の男女を対象とした競技プラットフォームの導入を使命として掲げたワールドラグビーの主要戦略です。

「持続可能なレガシー」の創出こそがワールドラグビーによる大規模イベント企画の中心的な柱であり、『Impact Beyond』プログラムは、グローバルなラグビー振興のにおける重要な役割を担っています。

ワールドラグビー会長のビル・ボーモントは、以下のように述べています。 「2019年日本大会は、ワールドラグビーにとってこれまでで最も成功したレガシープログラムになろうとしており、開幕を1年後に控えた現時点において既にこのように多くの方々に参加いただいていることを光栄に思います。」

「ラグビーワールドカップという大規模イベントの企画において重要な役割となるのは、持続可能なレガシーであり、またそれは6週間にわたる大会を終えた後にも目に見えるかたちで長期的な影響を及ぼしていくことが不可欠となります。今回、日本をラグビーワールドカップの開催国として選んだ根本的な理由のひとつが、アジア全域でラグビーへの関心を高めていくことであり、『Impact Beyond』プログラムは、ラグビーワールドカップ2019のまさしく核心部分を担うことになります。」

「アジアのラグビーにとっては実に心が躍るときがやってきており、ラグビーファンとの積極的な関わり合い、放送番組の視聴者数、参加プレーヤー数などにおいて、前年度を上回る結果が出ています。『Impact Beyond 2019』は、アジア、そして世界のラグビーコミュニティが大いに誇れるプロジェクトであり、今後も末永く、何世代にもわたり、アジア全域で数百万人もの人生に長期的な影響をもたらしていくことが期待されます。私たちが心より感謝しているのは、定期的に自らの時間を割いて、現場ボランティアとして『Impact Beyond』プログラムをサポートしてくださっている何万人もの方々です。彼らこそがラグビーワールドカップ2019を陰で支える英雄なのです。」

ワールドラグビーのレガシープランにおける重要な要素のひとつに、スポーツの力を通じて社会に前向きな変化をもたらすことを重視する姿勢が挙げられます。今月初めに発表されたばかりの『ChildFund Pass It Back(チャイルド・ファンド パス・イット・バック)』とのパートナーシップは、この競技ならではの価値観を共有するラグビーワールドカップファンのサポートもあり、アジアの貧困の中で暮らす子供たち2万人以上の生活に良い影響を及ぼしていくことが期待されています。

ワールドラグビーのCEO/最高経営責任者、ブレット・ゴスパ―は、今回のパートナーシップを立ち上げたことに関して、以下のコメントを寄せています: 「ラグビーワールドカップが、アジアのスポーツや社会の変革に大きな変化をもたらすことがわかっていたからこそ、私たちは大会の開催国に日本を選んだのです。「rugby for good」として、『チャイルド・ファンド パス・イット・バック』は、そうした目的を実現するためにまさにふさわしいプログラムです。世界で最も人口が多く、若い世代が多いアジア地域で、ラグビーが何万人もの多くの子供たちにもたらす影響を考えると、私たちも大いに期待を寄せています。」

このほど大成功に終わった『ラグビーワールドカップ トロフィーツアー』は、3ヶ月間に及ぶ日本国内ツアーに先立ち、インド、中国、香港、フィリピンを訪れ、アジアにおけるラグビー振興にいて大きな可能性をさらに強調する結果となりました。インドだけでも、ニューデリー、ムンバイ、ブバネシュワールで18,000人以上の若者たちが、ウェブ・エリス・カップを熱狂的に迎える光景が繰り広げられました。

アジアでは2017年もラグビーを受け入れる動きが続き、同年度の『Get Into Rugby』プログラムに参加した少年・少女たちの数は721,800名を記録しました。Asia Rugbyの発表によれば、同プログラム参加者数は世界のどの地域よりも多く、対2016年比で18%も増大していました。

アジアはラグビー振興において世界的に成功しているマーケットであり、ラグビーワールドカップ2019はアジア全域にわたるラグビー台頭の素晴らしい結果をもたらすでしょう。先頃発表されたニールセン社の調査報告書では、アジアには他のどの大陸よりも多くのラグビーファンが存在するとの結果が出ており、中国(3,300万人)、インド(2,500万人)、日本(1,400万人)が世界の上位10ヶ国内にランクインしています。

さらにワールドラグビーとアジアラグビーでは、アジアにおける放送市場の拡大にも力を注いでおり、これまで以上にアジア全域でより多くの人々が無料で試合を楽しめるように、一丸となって持続可能な放送戦略の開発に取り組んでいます。