独立紛争委員会による今回の決定に関する声明文(英文のみ)>>>

 今回の紛争委員会による決定を受け、ロシア代表がラグビーワールドカップ2019日本大会のヨーロッパ地区予選1位通過の出場チームとしてプールAに加わり、アイルランド代表、スコットランド代表、日本代表およびヨーロッパ・オセアニアプレーオフ勝者と対戦することとなります。一方、今回の決定に伴う上訴プロセス次第では、今後ドイツ代表がヨーロッパ地区のプレーオフに進出し、ポルトガル代表と対戦します。

 紛争委員会からは、ラグビーヨーロッパならびに一部の参加協会が悪意を持って間違いを犯したのではない、との判断が下されましたが、ワールドラグビーとしては、独立委員会の招集時にも発表しました通り、今回のような不運かつ回避可能な事態が発生してしまったことをきわめて残念に思っております。

(大会出場資格について定めた)「ワールドラグビーの競技に関する規定」第8条は、各国ラグビー協会間におけるエリートレベルの競技ならではの比類なき特性と文化を維持していく上できわめて重要であり、国際試合における品位は、同規定に定められた出場資格基準を厳密に遵守することで保たれています。

 紛争委員会による決定ならびに調査結果は、一部の参加協会において採用された選手の出場資格に関するプロセス、ならびにラグビーヨーロッパチャンピオンシップの実施および組織面における問題の存在を明確に捉えています。

 ワールドラグビーでは、こうした一連の問題への対応に全力をもって取り組みつつ、ラグビーヨーロッパとの全面的な連携を通じてラグビーワールドカップ予選の意味合いを持ったヨーロッパ地区における大会(=ラグビーヨーロッパチャンピオンシップ)の見直しを進めていくものとします。今回のような遺憾な出来事が繰り返されることのないように、見直し対象事項には出場資格に関する規定の遵守、ならびにマッチオフィシャルの任命に関する組織的なプロセスが含まれることとなります。

 また、ワールドラグビーではすべてのラグビー協会ならびに各地域の組織に向けて、競技に関する規定第8条の遵守義務について正式な注意喚起を行うとともに、今週開催される(ワールドラグビー)理事会の年次会議においても再度伝達していきます。さらに、今後におけるラグビーワールドカップ予選のあらゆる段階において、ワールドラグビーとしてマッチオフィシャルの任命を監督していくものとします。

 尚、ルーマニア代表の出場が予定されていた各試合のチケットをラグビーワールドカップ2019日本大会の公式サイトを通じて購入されたファンの方々で観戦を希望されない場合は、全額払い戻しの対象とさせていただき、その際は購入者であるご本人より、当該チケット(および当該チケットを含むパッケージ)の販売業者に対して払い戻しの申請をしていただく必要があります。払い戻しプロセスに関する詳細につきましては、今回の決定による影響を受けたファンの皆様全員を対象に、購入先である公認チケット販売業者より今後数週間以内にご連絡させていただきます。

今後14日間にわたって上訴期間が設けられておりますため、現時点ではこれ以上のコメントはいたしません。何卒ご了承ください。