日曜日に行われた対戦でスペインがベルギーに18−10で驚きの敗北に期してヨーロッパからのRWC 2019出場権を逃し、一方ラグビーワールドカップ出場記録を伸ばし続けるルーマニアが出場権を確保しました。

ラグビーヨーロッパチャンピオンシップの過去2シーズンにおいて、(ジョージアを除き) 首位に立ったルーマニアが、ヨーロッパ地区1枠でのRWC 2019の出場権を獲得、6カ国対抗グランドスラム勝者アイルランド、スコットランド、開催国日本、そしてプレーオフ勝者と、プールAで対戦します。

ルーマニアは、2019年9月20日に行われる東京スタジアムで行われる日本との開幕戦を飾ります。

スペインが予選大会最終戦で勝利を飾れば、ルーマニアの3点リードを消し去ることができたはずでしたが、ラグビーヨーロッパチャンピオンシップの最後の週末の試合では、プレッシャーに耐えることができず敗北。スペインが2019日本大会に出場するためには、別のルートを確保する必要があります。

この敗北にも関わらず、スペインはヨーロッパの予選ランキングで2位であり、サモアとのホームアンドアウエー戦でプレーオフ枠を争う資格を得るため、まずポルトガルと戦います。敗者は11月に行われる4カ国敗者復活戦に出場、カナダとその他2カ国と対戦します。

優勝候補が失落

スペインは、先月、マドリッドで行われたルーマニア戦で、1万5千人の観衆が見守る中ルーマニアを22−10で破り、RWC 2019の出場権を自動的に獲得する最も有望候補として週末の試合に臨みました。

しかし、厳寒が迎えたプチヘイゼルスタジアムでの試合、ベルギーが上位ランクのスペインをスタートから攻め続け、凍てつく風に押されながら前半を12−0でリード。

2チームのうち、この試合を盛り上げたのはブラック・デビルで知られるベルギー。スペインは緊張に耐えられずミスを重ね、相手にペナルティーのチャンスを与え、そのうち4回は、前日24歳の誕生日を迎えたホームサイドのフライハーフ、ビンセント・ハートのキックによるものでした。

その後、両サイドともボールの所有権をうまくトライにつなげることができないまま20分が経過。しかし21分、ハートが初のトライを決めてベルギーがリード。

その後もスペインは秩序を崩し、25分、30分にペナルティーを犯します。

 スペインは3点挽回のチャンスを得たものの、ニュージーランド出身のリンクレイターのペナルティキックは左のゴールポストに当たって失敗。一方ベルギーは37分、ハートが再びペナルティーキックに成功し、2桁でリード。

 ハーフタイムの合図直前にハートが再びペナルティーキックのチャンスを得ます。しかし左利きにとって反対側からの今回のキックはゴールを僅かに外れて失敗。成功率100%の記録を損なう結果に。

 ハーフタイムにコーチ、サンティアゴ・サントスのチームトークで励ましを受けたスペインは、エネルギーを入れ替え、早々とフィールドに現れました。

 リンクレイターの2度目のミスキックで、スペインはプレッシャーをポイントにつなげることができないまま、49分、ハートが再びキックに成功し、ベルギーがまたしてもポイントを稼ぎます。更に追い打ちをかけるように、スペインのフッカー、マルコ・フェラーがシンビンに送られることに。

 

熱狂的なフィナーレ 

相手の得点を抑えながら10分間が経過。その後、スペインは時間の経過とともにプレーに熱狂度を増してゆきます。センター、ダン・スネーが、ピエール・バルセレからの思いつきのパスを20メートルからドロップキック。トライのチャンスを失いますが、71分、ラインアウトから4人でウェッジを構成、ベルギーのラインを突破しスペインはようやくトライを決めました。

入れ替えのキッカー、マシュー・ペルションが冷静にコンバージョンキックを決め、試合終了4分前、ペルションはペナルティーキックも決めてスペインのファンにも再び希望の光が差し込みました。

しかし、輝かしいカムバックの望みも束の間、ロス・レオネスはまたしてもペナルティーを犯してしまいます。ハートがゴールポストの目の前からゴールを決め、ベルギーは、12年ぶり2度目のスペイン戦勝利を祝いました。

レロスが再び優勝杯を取り戻す

一方、ルーマニアがラグビーヨーロッパチャンピオンシップのタイトルをジョージアに奪われ、レロスはトビリシでの25−16勝利で優勝杯を取り返しました。

ジョージアは、ナンバー8、ラシャ・ロミッツェが前半中盤でプッシュオーバートライを決め、更にイオセブ・マティアシュビリの堅いキックで10−6のリード。ハーフタイムを迎えます。フロリン・ブライクが2度のペナルティキックを決めてルーマニアも得点。

レロスは後半の初頭、アンザー・シキナバが走り込んでトライを決め、ウイングのイオセブ・マティアシュビリがコンバージョンに成功。1時間、マティアシュビリが更なるペナルティキックを40メートルの距離からしっかり決めて得点。ブライクもお返しのペナルティーキックに成功。

69分、入れ替えのフォワード、カーレン・アシエシビリがトライを決め、ジョージアにボーナスポイントをもたらし、試合に余裕を作ります。アンドレイ・ラドイが遅かりしトライを決め、ブライクもコンバージョンを決めてルーマニアが巻き返しを図るものの、間もなく38,000人のジョージアファンは「グランドスラム」勝利に歓喜しました。

ジョージアは、5試合中4試合に勝ち、ボーナスポイントを得て、オークスを10点差で引き離して終了。最高点を取ることができなかった唯一の対戦は3回戦でのスペイン戦でした。

日曜日にコロンで行われた対戦では、ロシアがドイツを57−3で破りました。ナンバー8、アントン・ルドイがハットトリック。フッカー、バレリー・ツノビラッツェと左ウイング、アレクセイ・ミカルツォフがそれぞれトライを決め、9本のトライでの勝利でベアーズはラグビーヨーロッパチャンピオンシップのランキングで4位の座に。

写真提供:ゴギタ・ブカイゼ(カバー写真)