3月1日(木)から大会開催地のフィジーで直前トレーニングを行なっているジュニア・ジャパン。チームを率いる遠藤哲ヘッドコーチは、「昨年同様、優勝を目標に臨む」と意気込んでいる。

 9日(金)に始まる大会では、ジュニア・ジャパンは初戦でトンガAと対戦。13日(火)の第2戦で3連覇を狙うフィジー・ウォリアーズに挑み、最終日17日(土)にサモアAと対戦する。試合はいずれもフィジーの首都スバのANZスタジアムで行われる。

 昨年の大会では、日本はサモアAとの初戦を34-31で制して白星スタートを切り、第2戦では優勝したフィジー・ウォリアーズに16-39で敗れたものの、最終第3戦でトンガAに42-33で勝って1回戦総当たりの大会で2位に入った。2013年から5回目の参戦で、ジュニア・ジャパンが出した過去最高の成績だった。

大学生中心で毎年選手の入れ替わりも多い中、今回のメンバーは20歳以下を主体に、5月下旬に始まるワールドラグビーU20チャンピオンシップ入りを目指すU20日本代表候補を多く選出した。今年1月の全国大学選手権決勝で、優勝した帝京大学を最後まで追い詰めた明治大学から5選手が名を連ね、東海大学出身4選手のうち3人は同選手権ベスト4に入った顔ぶれだ。

その一方でメンバーには、HO武井日向選手(明治大学)、NO 8テビタ・タタフ選手(東海大学)、SO眞野泰地選手(東海大学)、CTB鹿野貫太選手(東海大学)と、昨年の大会を経験した顔ぶれも含まれている。

また、FLファウルア・マキシ選手(天理大学)とタタフ選手は一昨年、鹿野選手は昨年のアジアラグビーチャンピオンシップで日本代表戦の経験もある。

U20チャンピオンシップへの準備

 「アイランダーに対して、攻撃的に挑もうとする選手を選んだ」と遠藤ヘッドコーチ。「昨年の経験者たちには、本人たちの1年での成長を自ら実感して、自信に満ちたプレーでチームを引っ張って行って欲しい」と期待を寄せている。

 チームとして準備期間が短いなかで、ジュニア・ジャパン指揮官は「チームとしての戦略フレームを構築した上で、攻撃的な武器を創りたい」と話す。

当然ながら、今年5月下旬からのワールドラグビーU20チャンピオンシップへ、今大会での経験を活かしたいと考えだ。

遠藤ヘッドコーチは、「チームとしての幅や深みがあるのは、この大会があったからこそ。そう言えるように、すべてのことにチャレンジしたい」と話している。

 大会は昨年同様に、フィジー・ウォリアーズ、サモアA、トンガA、ジュニア・ジャパンの4チームによる1回戦総当たり方式で開催。23歳以下の各国の正代表候補選手に、国際舞台での経験と高いレベルのパフォーマンスを生み出す機会を与えると期待されている。

昨年の大会に出場したFB野口竜司選手(東海大学)をはじめ、2013年大会を経験したWTB福岡堅樹選手(パナソニック)やLO姫野和樹選手(トヨタ自動車)ら多くの選手が、この大会を経てその後の日本代表入りへ、ステップアップしている。今年の顔ぶれから将来の日本代表入りするメンバーは誰だろうか。