世界のトッププレーヤーとワールドラグビーは、2017年モナコで行われたラグビー・アスリート・コミッション(RAC)会議において、ラグビー競技の最重要議題について更なる協力関係を強化しました。
ラグビー・アスリート・コミッションは、ワールドラグビーと国際ラグビー・プレーヤー連盟(IRPA)との連携組織で、プレーヤーこそがラグビーに関する決定事項の中心であることを維持していくという共同誓約に基づいた優先的な組織です。
2017年のモナコでの会議では、現在のRACプロジェクトに関する刺激的で建設的な議論がなされ、プレーヤーにとって重要な直近の課題についても考慮されました:
- プレーヤー・ウェルフェア(プレーヤーの福祉):直近の研究に関する検討;ケガの予防戦略及び近代ラグビーのあり方とプレーヤーにとっての最適トレーニング負荷量
- 競技規則:現在世界で実施中の競技規則のトライアル、研究またプレーヤーからのフィードバックについて検討する
- 現在進行中のRACのプロジェクト:プレーヤーの代理人の認定制度、ベストプラクティス教育、メンタルヘルス、女子ラグビーのリーダーシップ
- プレーヤーの移籍:近代のラグビーにおけるプレーヤーの移籍に関する予備協議、プレーヤー及び協会への影響と関係
ワールドラグビー、ビル・ボーモント会長、オーガスティン・ピショ副会長、ブレット・ゴスパーCEO、そしてRACジョン・ジェフリー会長が出席し、国際連盟の重要性が強調されました。
アスリートとのコミュニケーションとアスリートの関与にさらにコミットメントすべく、ピショ副会長を軸にリーダーシップグループを発足しました。15人制ラグビーのキャプテンやフィールド上でリーダーとして活躍している人たちがこのグループの会議の一環に参加し、プレーヤーの福祉と競技規則に関する更なる洞察やフィードバックを共有し、ウェルフェアとケガの予防を強化するためトレーニング中にプレーヤーにかかる負荷の傾向に関する研究に焦点を絞っていくことをワールドラグビーとIRPAに推奨しています。
「ラグビーアスリートコミッションはプレーヤーの意見がワールドラグビーの意思決定にしっかり反映されるための重要な役割を果たしています。ミーティングではプレーヤーにとって重要な事項についてオープンで充実した議論が繰り広げられました。
「プレーヤーなしでは競技は存在しません。この組織はラグビーのプレーに関する事項についてラグビー委員会にアドバイスや情報を与える重要な役割を果たしています。プレーヤーの福祉、プレーヤーにかかる負荷、メンタルヘルス、競技規則に関するフィードバック、プレーヤー育成、代理人の認定などの分野を優先事項とするこのグループの取り組みによって、プレーヤーを中心においた旅路が発展と繁栄の輝かしい未来を確証するでしょう。」と語っています。
ボーモント会長は「このミーティングは、プレーヤーにとって重要な事項について検討し取り組む場であり、ワールドラグビーにとって非常に重要です。
「ここではオープンでポジティブな充実した対話がもたれました。ラグビー界に素晴らしいオンフィールドの指導者が存在することは明白で、オフフィールドでの彼らの貢献も同様に重要です。参加されている皆さんに感謝いたします。」と語っています。
ピショ副会長も、「我々はこの度、初めてラグビーアスリートコミッションと共にプレーヤーズ・リーダーシップグループを発足できたことを大変うれしく思います。国際チームのキャプテンとオンフィールドのリーダー達が集まり、プレーヤーを軸においた意思決定プロセスを強化するため、競技規則やプレーヤー福祉など、ワールドラグビーにとって最も重要な事柄についての意見交換を行っています。」と語っています。
IRPA のCEO、オマー・ハサネイン氏は、「ラグビーアスリートコミッションは、IRPAの加盟プレーヤーがオープンで正直なフォーラムという場で、真の意見が交換できる大変良い機会です。議論するトピックは、福祉に関する重要な課題であったり、契約においてプレーヤーを保護する議題であったり、プレーヤーの利益を守るための様々な課題について議論します。
「今年行われたミーティングでは、プレーヤーにかかる最適負荷を追求する作業を進めていく共同コミットメントをはじめ、いくつかの素晴らしい成果を生んでいます。これらの成果は、ほとんどの国代表チームのキャプテンや、ジェイミー・ヒースリップ、コンラッド・スミス、アカプシ・ケラ、DJフォーブス、そしてレイチェル・バーフォードをはじめとする重要なプレーヤー擁護者などが関与し、経験豊かなアスリートがけん引して生まれたものです。このミーティングから生まれたこれらの成果物をもって、今後の実践に繋げていくことを期待しています。」と語っています。