イングランドのラグビー市で開催された特別イベントで本日、5人のラグビープレーヤーがその偉大なる功績を認められ、殿堂入りを果たしました。 

スポーツの名前となったラグビー市にある現代先端の視聴覚設備を備えたワールドラグビー殿堂館で行われた式典には、今回殿堂入りしたイギリス、アメリカ、カナダ、フランス、アルゼンチン出身のプレーヤーの他、ラグビー界の著名人が多数出席しました。

今回殿堂入りしたプレーヤーは以下の通りです(カッコ内は殿堂入り番号と出身国): フェリペ・コンテポーミ (133、アルゼンチン)、アル・シャロン(134、カナダ)、ロブ・アンドリュー(135、イングランド)、ファビアン・プルー(136、フランス)、 ファイドラ・ナイト(137、米国)。

ワールドラグビー殿堂選考委員会によって選出された2017年度の5人を含め、殿堂入りしたプレーヤーは現在までに137人。殿堂館ではこれら全員のプロファイルや試合体験などを多言語でインタラクティブに展示しています。

今年の殿堂入りセレモニーは偶然にも、ラグビー市を起点にするラグビーワールドカップ・トロフィーツアーの出発日に重なりました。有名なウェブ・エリス・カップはRWC2019開会前に18カ国以上を巡回します。

ラグビーワールドカップの世界中のパートナーの協賛を受けた本ツアーは、「グローバルなラグビー・ファミリーを成長させ、インスピレーションを与える」というワールドラグビーの戦略的ミッションに沿うものであり、2019日本大会に向け、ラグビー古参国や新興国を巡回します。各地に3日から5日間滞在するこのツアーは、アジアでは、「 Impact Beyond 2019 」レガシープログラムに支援されます。同プログラムは世界の若者人口の60%を占める世界で最も人口の多い地域アジアで100万人の競技参加者を引きつけ、持続させることを目標にしています。

今回の殿堂入りセレモニーに出席し、自身も殿堂入りしているワールドラグビー・ボーモント会長は次のように述べました。「本日新たに5人が加わり、ラグビー界に大きな業績を残した殿堂入りプレーヤーは137人になりました。今回殿堂入りしたプレーヤーの中には、ラグビーのイメージを刷新し、老若男女の新しいファンベース開拓に大きな力となった人もいます。皆さん、ここ何十年にもわたって、トップクラスのゲームを展開し、視聴者の目を楽しませてくれました」。

「皆さんそれぞれが、殿堂入りにふさわしい素晴らしい業績を残しています。自分たちの国で、国際舞台で、彼らはそれぞれのやり方でラグビー振興に大きな役割を果たしました。5人を合わせると国際試合の主将体験回数は392回、1,200点近くを稼ぎ(ほとんどがフェリペとロブのキックです)、ラグビーワールドカップ出場回数は18回になります」。

「ラグビー殿堂は何年も前から存在しましたが、競技の名前にもなったラグビー市に実際の建物としての殿堂館が完成したのはわずか12ヶ月前のことです。このラグビー館は、ラグビーというスポーツを間近に体験できる接触点として機能しており、世界中からファンを集め、ラグビー界に名を残す個人の偉業を学んでいただくことができます」。

ボーモント会長はまた、RWC 2019 トロフィーツアー出発式にも出席し、「この有名なカップを様々な場所で見ていただけてうれしいです」と語りました。ウェブ・エリス・カップは1823年にここからほど近い場所でラグビーを発明したと言われ、ラグビー殿堂入りナンバー1ののウィリアム・ウェブ・エリスの名を冠した優勝杯です。ラグビー発祥の地を後にしたカップは、ラグビーワールドカップ2019を宣伝しながら、インド、ドイツ、フィジー、中国、パキスタン、ブラジル、チリ、南アフリカ、カナダ、米国、マレーシア、ウルグアイ等、150,000マイル以上を旅し、2019年9月〜10月に開催される2019日本大会に世界の注目が集まるよう盛り上げます。

ラグビー市マイケル・ストークス市会議員は次のように述べました。「ラグビー発祥の地を代表し、新たに殿堂入りした5人のプレーヤーに心からのお祝いを申し上げます。

ラグビーが発明されたとされる場所のすぐそばに立つワールドラグビー殿堂館は、ラグビーの歴史に残る偉大な瞬間を最先端の装置を用いて展示しています。今回殿堂入りした5人の歴史的瞬間を展示会場で見るのが楽しみです」。

フェリペ・コンテポーミは「殿堂入りできたこと、ラグビーの歴史に名前を残す人々のリストに自分の名が含まれたことに大きな名誉を感じます。今まではもちろん、ラグビーはこれからも私の人生に大きな部分を占めて行くと思います。プレーしたすべてのチームで素晴らしい友人に恵まれました」と語りました。

「ホームクラブ、ニューマンは第二の故郷です。私にとってラグビーはスポーツ以上のもの、生き方そのものと言えます。ラグビーを通して学んだことが毎日の生活に役立っています」。

アル・シャロンは次のように語りました。「殿堂入りという大変な名誉をいただいて、その喜びを表現する言葉が見つかりません。 今日私がここにいるのは、私を支えてくれた人々のおかげです。家族やコーチ、そして、ヒルクレスト(スクール)、オタワ・アイリッシュ、モズレイ、ブリストル、パウ、ダックス、オンタリオ州、そしてカナダ代表、私がプレーしたすべてのチームメイトに心から感謝したいと思います」。

「今回は、ラグビーがチームスポーツであるのに個人で殿堂入りするわけですが、ラグビーは真のチームスポーツですから、掲げられる名前は私のものであっても、これは私のチームメイト、協会、国がいただいた名誉と考えています。すでに殿堂入りしている伝説的なプレーヤーやまだ殿堂入りは果たしていないが、それに見合う実力のあるプレーヤーの方々のことを考えると謙虚にならざるを得ません。怖いような、それと同時に誇らしく、感謝いっぱいの気持ちです」。

「17歳からラグビーは私の人生に大きな部分を占めてきました。私の人生を豊かなものにしてくれた、そしてこれからもしてくれるであろうこのスポーツに心から感謝しています。ラグビー、そしてそれを支える素晴らしい人々に出会えて、私はとてもラッキーでした。ラグビーに関わっていなかったら、私の毎日はどんなだったろう、と時々考えることがあります。一つ確かなことは、この出会いに永遠に感謝している、ということです」。 

ロブ・アンドリューは次のように述べました。「最初にプレーしたのは1974年の9月、バーナード・キャッスル・スクールのアンダー12 でした。その時、レフトウィンガーだったのがロリー・アンダーウッドです。あの時、ゲームを通して一生の友になる、なんて聞いたら二人とも絶対に信じなかったでしょう」。

「素晴らしいスポーツにおける素晴らしい旅でした。多くの素晴らしい人に出会い、その頃は考えられなかったような場所を訪れることもできました」。 

「ミドルスバラ、ケンブリッジ大学、ノッティンガム、ゴードン(シドニー)、ワスプス、トゥールーズ、ニューキャッスルといった優秀なクラブでプレーすることができ、これらはまさに人生を変える体験でした。イングランド代表として、ブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズの一員としてプレーできたことに大きな誇りを感じています。ラグビーが今後さらに振興、成長し、多くの方に私が味わったような喜びを感じていただけることを願います」。

ファビアン・プルーは次のように述べました。「ワールドラグビー殿堂入りを心から名誉に思います。ラグビーの歴史に名を残す偉大なプレーヤーの仲間入りができることは大きな誇りです。ワールドラグビーはもちろん、アマチュア時代からプロ時代まで私を支えてくれたチームメイト、クラブ、すべての方々に感謝します」。

「世代や場所を超え、ラグビーの世界のプレーヤーを結びつける、という意味においてラグビー殿堂はとても重要なイニシアチブです。次の章に自らのストーリーを書いてゆくためにも、若い人たちはラグビーの歴史を知る必要があります。ラグビー殿堂は、歴史を築いた人々の貴重なレガシーを実感できる素晴らしい場所です」。

ファイドラ・ナイトは次のように述べました。「殿堂入りを心から名誉に思います。ラグビーボールに初めて触れたのは22歳の時ですが、これほどの人生を歩めるとは思ってもみませんでした。ラグビーはまさに、人生を模索し、定義し、その目的を再生する触媒となりました」。 

「本日の名誉を米国のすべてのラグビープレーヤーと共有したいと思います。今日ここに私がいるのは、私一人の力によるものではなく、大勢の人に支えられてきたからです。とても感謝しています。現在までのところ、殿堂入りしたのは私を含めてアメリカ人は二人だけ。でも、今後その数はどんどん増えてゆくと思います」。

「今回の殿堂入りは、常識や慣習に立ち向かい、この素晴らしいスポーツを信じて生きる世界中の女性が受容され、尊敬され、価値を認められたことの表れだと思います。これからも団結して前進しましょう。ワールドラグビーに感謝いたします。私を認めてくださったことは、多くを認めてくださったことになるからです」。