優勝で来年のワールドラグビーU20チャンピオンシップへの昇格を目指す日本は、PR安昌豪選手が前半に2トライ、FLファウルア・マキシ選手が後半に2トライを挙げ、CTB片岡智樹選手がコンバージョン4本を決めるなどでカナダを圧倒しました。

 試合開始2分で日本は安選手のトライで先制。フォワードでプレッシャーをかけ、カナダのCole Keith選手がシンビンになると、19分には1人多い優位性を活かしてペナルティトライを奪います。

さらに23分には安選手がこの日2度目のライン越え。その5分後にはFL佐々木剛選手がインゴールで押さえると、片岡選手がこの日3本目のコンバージョンを成功させて、日本は前半を28-0で折り返します。

 日本は後半も立ち上がりから攻め手を緩めず、開始早々に足を活かしてパスを繋ぎ、最後はマキシ選手がトライ。46分にカナダに1トライ1コンバージョンを返されましたが、52分にゴール前のスクラムからマキシ選手が2本目のトライで日本のリードを40-7とします。

 67分にWTB古賀由教選手、途中出場の鎌田慎平選手が5点ずつ追加し、試合終了直前に1トライを返されたものの、合計8トライで日本が圧勝しました。

U 20日本代表の遠藤哲ヘッドコーチは、「速さ、低さ、緻密さで相手を上回り、80分間躍動的に動き回った結果が得点につながった」と選手たちの努力を称えています。さらに、「セットプレー以外の起点からトライできたことが成長の証。特にターンオーバーからトライを獲れたことは、U 20日本代表の攻撃の幅を広げた」と話し、チームのレベルアップに手応えを感じています。

キャプテンのSO眞野泰地選手は、「試合の入りの部分で、フォワードとバックスがそれぞれの役割を果たすことができて、勝利に繋がった」と話しました。

日本、ナミビアと全勝対決へ

 日本は9月6日のプール最終戦でナミビアと全勝対決に臨み、勝者が9月10日の決勝に進出。U 20チャンピオンシップ復権を懸けてプールB 1位チームと対戦します。

 ナミビアはこの日、チリに33-19で勝って2連勝。勝点10でプール首位に立ち、これを2位の日本が勝点1差で追っています。以下、2連敗のチリ(勝点2)、カナダ(同0)と続いています。

 ナミビアは、試合開始早々に南米王者のチリに先制トライを許し、その後前半だけでリードが3度入れ替わる中、14-12とリードを奪ってハーフタイムを迎えます。後半も両チームが1トライ1コンバージョンずつ決めて、55分過ぎまで2点差の接戦に。しかし、57分に途中出場のPatrick Schickering選手がトライを決め、Cliven Loubser選手のコンバージョンも決まって28-19とリードを広げると、63分にもWTB Elmarco Beukes 選手が5点を追加して33-19とし、最後までリードを守りました。

 日本の眞野キャプテンは、中3日で挑むナミビアとの全勝対決へ向けて、「日本の目指すラグビーを出しきって勝利したい」と話しました。

 

 一方、プールBではポルトガルが香港に31-24で競り勝ち、2連勝で勝点を8として首位に立ちました。2008年大会王者で開催国のウルグアイはフィジーに34-3の圧勝で大会初勝利。勝点6で2位に付け、決勝進出への望みをつなげています。同じく1勝1敗のフィジーは勝点5で3位、2連敗となった香港は4位(勝点1)です。

ポルトガルは、6日のプール最終戦でフィジーに勝てば初の決勝進出が決まります。一方、ウルグアイは香港に勝ち、かつ、ポルトガルがフィジーに取りこぼせば決勝に進めます。

ポルトガルは後半早々まで18-3のリードを奪っていましたが、香港が後半3トライ3コンバージョンの猛反撃で66分には24-25まで追い上げます。ポルトガルは終盤、SO Jorge Abecasis選手がPG 2本を決めて逃げ切りました。

ウルグアイは10分のPR Leon Pujadas選手、35分のHO Torre Arburuas選手の2本目のトライなどで前半を20-3で終えると、後半も51分に1トライ1 コンバージョンを加えます。フィジーが62分にイエローカードで一人少なくなると、その間にも1トライ1コンバージョンを決めて着実に加点し、最後まで攻勢を崩さず勝利を手にしました。フィジーは立ち上がりこそVilimoni Botitu選手のPGで同点にしましたが、これが彼ら唯一の得点でした。