日本はプール3戦3敗で当初目標としていたベスト8入りはならず、9位フィニッシュへ軌道修正を迫られましたが、齊藤選手は「全員がしっかりと9位獲得へ向かっている」と話しています。

 ダブリンでのプール戦を17日に終えた日本チームは翌日、順位決定戦開催地のベルファストへ移動。場所も変わり、その日から2日間のオフを過ごして、心身共にリフレッシュしました。

 PR江渕まこと選手は「ずっと8位に入ろうと思っていたので、一旦、自分の中で目標を見失った」と戸惑いを認めたものの、新たな目標へ向けて「自分の中で気持ちを固めることができた。体調も全然問題ない」と、イタリア戦へ準備が整っていると語っています。

 女子日本代表の有水剛志ヘッドコーチも、「ベスト8により近い9位になるために、選手は気持ちを切り替えてコミットできている」と話しています。

 21日に発表されたイタリア戦の登録メンバーは、FWとハーフ団はプール最終戦のオーストラリア戦と同じ顔触れですが、これまでリザーブスタートだった鈴木彩香選手がCTBで初先発。オーストラリア戦はメンバー外だった堤ほの花選手が戻って左WTBに入り、前の試合でインサイドCTBだった黒木理帆選手が右WTBに入ります。

また、バックアップから途中招集されていた小林ちひろ選手が、リザーブで初めてメンバー入りしました。しかし、オーストラリア戦途中出場したPR藤本麻衣子選手は負傷のため、離脱しています。

 齊藤主将は、「イタリア戦は自分たちのラグビーがどれだけできるかで勝負が決まる。自分たちがやってきたラグビーをフィールドでしっかり体現したい」と話しています。

15年ぶり出場のイタリアは、プールBでアメリカに12-24、前回大会優勝のイングランドに13-56、スペインには8-22で敗れて3戦3敗で、今大会初白星を目指しています。

 前回出場した2002年大会では、日本とプール戦で対戦して30-3で勝ち、最終順位は日本より1つ上の12位でした。

当時のメンバーだったSO Veronica Schiavon 選手と第3列のSilvia Gaudino選手は今大会も健在で、Schiavon選手はプール戦3試合に出場してキャップ数を同国女子最多の81に更新。Gaudinho選手もNO 8でアメリカ戦、スペイン戦に先発しました。

今大会22日の対戦では、Schiavon 選手はスペイン戦のリザーブから先発に戻り、Gaudino選手はベンチスタートです。また、PRとLO各1枚がスペイン戦先発から入れ替わりました。NO 8 Elisa Giordano選手はアメリカ戦、イングランド戦でそれぞれ1トライを挙げています。主将のSH Sara Barattin選手も74キャップを持つベテランです。

 有水ヘッドコーチはイタリアについて、「スペースがあって前にアタックしてきた時のオフロードパスや速いパス回しがうまい」としていますが、練習では「対イタリアというより、自分たちのスタイルをどうやって80分間出すかにフォーカスしている」と話しています。

 江渕選手も、「もっと覚悟を持って、アタックもディフェンスも80分間継続して前に出続けたい」と意気込んでいます。

女子日本代表:1. 江渕まこと、2. 齊藤聖奈(キャプテン)、3. 南 早紀、4. 中嶋亜弥、5. 櫻井綾乃、6. 末 結希、7. 鈴木彩夏、8. 高野眞希、9. 津久井 萌、10. 山本 実、11. 堤 ほの花、12. 鈴木彩香、13. 長田いろは、14. 黒木理帆、15. 清水麻有、16, 鈴木実沙紀、17. 小林ちひろ、18. 片岡理帆、19. 日向寺亜依、20. 塩崎優衣、21. 野田夢乃、22. 加藤あかり、23. 田坂藍

女子イタリア代表:1. Elisa CUCCHIELLA, 2. Melissa BETTONI, 3. Lucia GAI, 4. Flavia SEVERIN, 5. Alice TREVISAN, 6. Ilaria ARRIGHETTI, 7. Isabella LOCATELLI, 8. Elisa GIORDANO, 9. Sara BARATTIN (captain), 10. Veronica SCHIAVON, 11. Michaela SLLARI, 12. Beatrice RIGONI, 13. Mariagrazia CIOFFI, 14, Sofia STEFAN, 15. Manuela FURLAN, 16. Michaela ESTE, 17. Gaia GIACOMOLI, 18. Sara TOUNESI, 19. Valentina RUZZA, 20. Valeria FEDRIGHI, 21. Silvia GAUDINO, 22. Paola ZANGIROLAMI, 23. Veronica MADIA.