8月9日の初戦でフランスに14-72で大敗し、NO 8マテイトンガ・ボギドゥラウマイナダヴェ選手とSO福島わさな選手の負傷離脱に、初戦でレッドカードを受けたCTB冨田真紀子選手の3試合の出場停止…。4大会ぶりに出場したワールドカップで、サクラフィフティーンは早々から難しい状況に直面しています。

 しかし、HO齊藤選手は「みんなに『切り替えて行こう』と言おうと考えていたけれど、その必要がなかった。すでに個々がそれぞれ切り替えていた」と、アイルランド戦へ気持ちの面で準備が整ってきていると言います。

初戦でトライを決めるなど健闘していたボギドゥラウマイナダヴェ選手は、フランス戦後半早々に交代を余儀なくされた足の怪我のため、大会メンバーから離脱が決定。代わりに、小林ちひろ選手が追加招集されました。

女子日本代表の有水剛志ヘッドコーチは、「リーダー陣とも話をした。マテイトンガが離脱したことは仕方ないと割り切っている。攻撃でも防御でも、我慢して攻め続けることで、彼女の離脱はカバーできる」と話しています。

アイルランド戦へ、日本は先発メンバーに初戦とほぼ同じ顔触れをキープ。初戦で先発していたマテイトンガ選手に代わってNO 8に高野眞希選手、冨田選手に代わってCTBには黒木理帆選手が入ります。SH初戦で好プレーを見せ、日本の2本目のトライを決めた17歳の津久井萌選手と、SO山本実選手のペアは初戦に引き続いての先発です。

対戦相手のアイルランドは元アイルランド代表SH Tom Tierney監督が率いています。現在世界ランクでは5位(日本は14位)。前回2014年ワールドカップで4位に入り、2015年女子シックスネーションズでは2度目の優勝を飾り、昨年は3位、今年は2位という成績を挙げてきています。

9日の初戦でオーストラリアに19-17で勝って、白星スタートを切っています。日本は今年6月の遠征でアイルランド選抜と2試合を戦い、試合終盤に失点を許して第1戦22-24、第2戦15-24と勝てなかったものの、接戦を演じました。

ちなみに、ワールドカップでの対戦では、日本は1994年と2002年の順位決定戦で対戦し、前者は3-11と敗れ、後者では18-0と勝利を挙げています。

今大会は中3日で5試合を戦うハードな日程で、開催国としての対戦という、日本にとっては難しい一戦になります。

アイルランド戦へ向けての練習で、フランス戦で試合開始の20分で相手に3トライを許して「自滅するプレーがいくつもあった」(有水ヘッドコーチ)として、チームは「ゲームの入りの20分と、ラストの10分」を改めて意識して戦うことを確認しました。

 齊藤選手は、「アイルランドとはアウェイの中で戦うことになるが、ロースコアの試合に持ち込みたい」と話し、「『どアウェイ』の中でも必ず勝ちきる」と意気込んでいます。

日本メンバー: 1. 江渕まこと、2. 齊藤聖奈、3. 南 早紀、4. 三村亜生、5.桜井綾乃、6. 末 結希、7. 鈴木彩夏、8. 高野眞希、9. 津久井 萌、10. 山本 実、11. 堤ほの花、12. 黒木理帆、13. 長田いろは、14. 平野真理子、15. 清水麻有、16. 鈴木実沙紀、17. 片岡理帆、18. 藤本麻依子、19. 中嶋亜弥、20. 塩崎優衣、21. 野田夢乃、22. 鈴木彩香、23. 田坂 藍