ワールドカップ代表メンバーを決めるセレクションも兼ねた試合に、一週間前にホームで58-0と勝利した第1戦から大きくメンバーを入れ替えて臨んだ日本は、前後半で10トライをあげる展開でした。

試合開始4分にCTB黒木理帆選手のトライ・コンヴァージョンで先制しますが、「相手のプレッシャーを受け過ぎて、自分たちのアタックができなかった」(黒木選手)という展開になります。それでも16分にはFB田坂藍選手、その3分後にはLO三村亜生選手、26分にはPR斎藤聖奈選手がそれぞれトライを決めて、前半半ばで日本は24-0のリードを奪います。

 ワールドカップ出場を決めている香港もホームで意地を見せ、29分にChow Mei Nam選手がトライを決め、Poon Pak Yan選手のコンヴァージョンも決まって7点を返します。

 日本は35分に黒木選手がこの日2本目のトライを決めて、キックも決まって7点を追加し、前半を31-7で折り返しました。

 試合の立ち上がり、入り方をテーマの1つにしていた日本ですが、後半開始早々にChong Ka Ya選手にラインを超えられて、香港に追加点を許し、31-14とされます。

 日本はその後、NO 8高野眞希選手、WTB堤ほの花選手のトライで再びリードを広げて43-14としますが、後半15分に高野選手がイエローカードを受けてシンビンで一時退場となると、その直後の後半17分に、香港にトライを許して5点を返されます。

 しかし、日本は交代出場した加藤幸子選手、野田夢乃選手らが後半半ばから5点ずつマーク。最後は香港を突き離して試合を終えました。

WRWCで通用するか

ワールドカップで通用するプレーを見たいと話していた女子日本代表の有水剛志ヘッドコーチですが、「本番で通用するプレーをした選手もいたが、『通用しないだろう』というプレーもいくつも見られた」と評価。「個々のパフォーマンスにフォーカスして、改めて試合のレビューをしたい」と話しました。

 2戦を通じてトライ4本とコンヴァージョン5本で30得点を挙げた黒木選手は、「自分の強みの縦のプレーを活かしてトライを獲れたのは良かったが、味方のトライにつながるようなプレーをもっとしたかった」と話し、「後半、キックを使って修正することができたので、それを前半からすべきだった」と反省しきりです。

 第1戦の2トライに続いてこの日も1トライを決めた主将の斎藤選手も、「自分たちの課題であったブレイクダウンを修正しきれないまま試合に入ってしまい、ルーズボールも多かった。これではワールドカップのベスト8には入れない」と危機感を口にしました。

 日本は8月9日に開幕するワールドカップへ4大会ぶりに出場し、フランス、開催国アイルランド、オーストラリアと同じプールで戦います。

 斎藤主将は、「もう一度基本に立ち返って、直前合宿で課題をしっかりクリアにして、ベスト8を狙えるチーム作りをしたい」と、気を引き締めていました。

ワールドカップへ臨む日本代表メンバーの発表は、7月30日に予定されています。