プールAでは今季セブンズシリーズで最多優勝数を誇る南アフリカがスコットランド相手にいきなり敗戦する展開に。勢いに乗るスコットランドは、前回大会シンガポールラウンド優勝のカナダをもわずか1トライ差で破る。また、日本を下したスコットランドは無敗でカップ戦進出を決め、これにより、南アフリカとカナダが2位の座を争うこととなる。優勝経験チーム同士の戦いはタフなものになるかに思えたが、俊足と巧みなパス回しを活かした南アフリカがカナダを圧倒し31−7で勝利を収め、カップ戦進出を決めた。前回大会王者がカップ戦進出を逃すという波乱の展開となった。

他プールの強豪が苦戦を強いられる中、プールBではニュージーランドとアメリカが着実に勝利を積み重ねる。共に全勝で迎えた直接対決では、ニュージーランドがフィジカル面の強さを見せつけベイカー選手らの俊足を封じる。アメリカを下したニュージーランドがプール首位通過を決める。ウェールズ対アルゼンチンの試合では両チーム合わせて11つものトライが生まれ、セブンズシリーズ史上最多トライ数を記録した試合となった。なお、この試合で勝利したウェールズがプールB3位となった。

スペインに勝利し、かつイングランドにも引き分けて大健闘したケニアであったが、2勝目を挙げられず惜しくもカップ戦進出とはならなかった。イングランドと開催国フランスのライバル対決では、スタジアムのファンの盛り上がりは一気に最高潮に。前半から12点差をつけたイングランドの勢いは後半に入ってもとどまるところを知らない。フランスが1トライを奪い地元ファンの声援もより一層激しくなるも、イングランドがそのまま逃げ切って勝利した。プールCからはイングランドとフランスがカップ戦に駒を進めた。

プールDの試合から今大会が始まり、開幕戦となったリオ五輪王者フィジー対昨年のパリ大会王者サモアの試合では、サモアが劇的な勝利を収め会場を驚かせる。サモアは第2戦目でオーストラリアと対戦する。前半にレッドカードで6人となった強豪相手に得点を重ねたサモアが7点差をつけ2勝目を挙げる。ロシア相手には引き分けとなったものの無敗でプール戦を終えたサモアが首位通過を確実にし、今季初のカップ戦進出を決めた。互いに1勝1敗でプール2位につけていたフィジーとオーストラリアは、カップ戦進出をかけて直接対決をむかえる。オーストラリアを31−14で圧倒したフィジーがなんとかカップ戦への切符を掴み、オーストラリアがチャレンジトロフィーへと進んだ。

日本はプールAに入り、南アフリカ、カナダ、スコットランドと対戦。強豪相手に金星をあげることはできなかったが、どの試合でもトライを奪うことに成功し健闘した姿を見せる。未勝利のため、プールA4位で大会1日目を終えてしまった日本は、チャレンジトロフィー準々決勝でプールD3位と対戦する。サモアが大活躍したプールDの3位はオーストラリア。日本代表は大会2日目でも強豪との闘いを強いられることとなった。