シックスネーションズ最終戦でイングランドから白星を挙げたアイルランドが、最新世界ランキング4位を確保。2019年ラグビーワールドカップ大会 (RWC) のプール抽選会でバンド1に入ることが決まった。

アイルランドは3月18日のイングランド戦に13-9で勝利。イングランドの2年連続でのグランドスラムの夢を打ち砕き、テストマッチ19戦連勝の世界記録達成を阻止しただけでなく、世界ランク自己最高位の4位を確保した。
これにより、5月10日に京都で行われる2019年日本大会のプール組み分けの基になるバンドの割り振りで、最上位グループのバンド1へ入ることが決まり、ニュージーランド、イングランド、オーストラリアとの同組を回避できることになった。

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このほか、出場が決まっている12チームのRWC 2019 大会抽選会でのバンド分けは、以下の通り。

バンド3の日本は、バンド1からオールブラックスや前日本代表のエディー・ジョーンズ監督が率いるイングランドとの対戦や、バンド2からは世界ランク5位のスコットランドや7位の南アフリカなどと同組で2015年大会の再戦の可能性も出てきた。

　バンド1：　ニュージーランド、イングランド、オーストラリア、アイルランド

　バンド2：　スコットランド、フランス、南アフリカ、ウェールズ

　バンド3：　アルゼンチン、日本、ジョージア、イタリア

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バンドによるシード決定方法は、ニュージーランドで開催された2011年RWC大会から導入され、2011年と2015年大会ではアイルランドはそれぞれ8位と6位に位置してバンド２に割り振られていた。

　先週末の試合でアイルランドがイングランドに敗れ、かつウェールズがフランスに勝っていたら、2019年大会でも同様の展開になるところだったが、フランスが試合終了間際に勝利。そのおかげで、この日最も遅いキックオフ時間だったアイルランド－イングランド戦の結果に関わらず、アイルランドの世界ランキングが確定し、前日のセントパトリックス・デーに引き続いてのお祝いムードとなった。

　アイルランドはイングランド戦の勝利で1.48評価ポイントを獲得して合計を84.66とし、3位のオーストラリアとは1.69ポイント差とし、5位のスコットランドには2.5ポイント以上の開きをつけた。

悲しみのスコットランド

スコットランドは、イタリアに29-0の完勝で、勇退するVern Cotter監督への贐となった。これでコッター監督の最終勝率は53パーセントと、スコットランド出身指導者としては過去最高を記録。これは世界ラグビー殿堂入りをしたSir Ian McGeechanを凌ぐ成績で、シックスネーションズ最終順位も過去最高の5位をマークした。後任のニュージーランド出まれのGregor Townsend監督には、最低ラインのハードルが上がった格好だ。

フランスは0.79ポイントで世界ランクの順位を2つ上げて6位に浮上。シックスネーションズ最終順位でも失意のウェールズと入れ替わる形で3位に入った。ウェールズはフランスに試合終了直前にトライを許してコンヴァージョンも決められて、18-20で敗れた。

ジョージア不敗記録が止まる

　ジョージアはヨーロッパチャンピオンシップで7年続いた連続不敗記録を持っていたが、3月19日のライバルのルーマニアとの対戦に7-8で敗れて、記録はストップした。

　大会に優勝したルーマニアはこのレベルでジョージアに勝利した最初のチームとなり、評価ポイントを1.22上げて、15位のイタリアに1.02ポイント差に迫る16位に。しかしながら、RWC 2019大会の予選ポイントへの影響は出なかった。一方、12位のジョージアは自己最高の11位に浮上する機会を逃した。

　すでに2019年大会出場を決めているジョージア以外は、今年と来年のヨーロピアンチャンピオンシップの結果が地域予選に影響する。ヨーロッパ１予選で、ルーマニアとスペインは同組。ルーマニアはスペインに先行しているものの、その差はわずかに2ポイント差。スペインはベルギーに後半のほとんどを14人で戦いながら30-0で快勝し、ルーマニアにプレッシャーをかけるが、スペインもベルギーもランキングでの影響はなかった。

ロシアが20位内に

　ロシアはドイツに52-25で勝利して世界ランクでトップ20入りをしたが、ドイツは0.64失ってランキングを1つ下げて25位になり、このおかげでポルトガルが入れ替わって24位に入った。

　その他、ヨーロッパトロフィーではオランダがスイスに38-25で勝ちを収めたが、ボーナスポイントを逃して大会首位獲得には至らず。一方、ポーランドがモルドバに15-3で勝利して、ランキングの順位を2つ上げて32位にした。

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