ワールドラグビー・パシフィックチャレンジ2017は3月18日にフィジーのスバで大会最終日を迎え、ジュニア・ジャパンがトンガAに42-33で逆転勝ちして2勝目を挙げ、大会を2位で終えた。優勝はサモアAを48-25で破り3戦全勝したフィジーウォリアーズで、ホスト国が大会3連覇を飾った。

ジュニア・ジャパンとフィジーウォリアーズはいずれもボーナスポイントを獲得しての勝利で、大会は高得点試合の連続で幕を閉じた。ジュニア・ジャパンのフアウルア・マキシ選手が第1戦のテビタ・タタフ選手に次いで今大会の日本チーム2人目となるハットトリックを決め、フィジーのLepani Ralyala選手は最終戦の2トライで自身の得点合計を倍にした。

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Jr.ジャパン対トンガA

過去最高の2位となった日本は、トライ11本を奪うアタッキングラグビーを披露した。

だが、試合で先制したのはトンガAだった。Paul Afu 選手の2トライなどで開始8分までに12-0とリードを奪った。

ジュニア・ジャパンは17分からの10分間で3本のトライを奪う猛攻で反撃。NO 8のマキシ選手がトライを2本、HOで主将の堀越康介選手も1本決め、齊藤直人選手が全てのコンヴァージョンに成功して、21-12と逆転に成功した。

その約5分後、トンガはFrederick Kei選手のトライなどで再び21-19と点差を詰めるが、その直後に中野将伍選手がトライを奪い、日本は前半を28-19で折り返した。

後半に入ると暫くは一進一退の攻防が続いたが、その均衡を破ったのは日本。中野選手がこの日2本目のトライを決めて追加点を奪い、齊藤選手のコンヴァージョンも決まって35-19とリードを広げた。

トンガも粘りを見せ、2本のトライとコンヴァージョンを決めると、残り時間14分で2点差にまで詰め寄る。

しかし、ジュニア・ジャパンはマキシ選手がこの日3本目となるトライを決めてハットトリック達成。齋藤選手もこの日6本目のコンヴァージョンも決まって、42-33で試合を終えた。

主将の堀越選手は、「80分間、全員がハードワークして、なおかつ試合を楽しむことができた。それが勝因だと思う」と語り、「優勝はできなかったが、ジュニア・ジャパンとして過去最高の2位というのは良い結果だと思う」と話した。

また、遠藤哲ヘッドコーチは「チャンピオンになるために来たので、2位という結果は悔しいが、フィジーウォリアーズ戦での課題を活かして、チームが成長できたことがこの勝利につながったと思う。高く掲げた目標にむかって日ごと成長することで、この結果を残せた。今後へつなげていきたい」と語った。

フィジーW対サモアA

1回戦総当たりの大会で、フィジーは最終の第3戦で0-0の引き分けか、30点差以上で負けない限り、大会に優勝できるという状況だったが、サモアAとの対戦は、前半30分が過ぎても10-6という、ハードな展開になった。

フィジーはRaiyala 選手とSamuela Suguturaga 選手のトライ2本、サモアはPatrick Faapale選手 がPG 2本を決めて10-6。その2本目のPGではフィジーはJohn Stewart選手がシンビンを受けて14人になった。

しかし、Stewart選手のシンビンが終わる直前にフィジーはPGを決め、その後SH Serupepeli選手のトライとコンヴァージョンでリードを広げた。
後半開始早々には点の獲り合いになり、7分間で両チームそれぞれが2トライを奪うが、1本のコンヴァージョンで差が出て、サモアは16点を追う展開になる。

Eroni Vasiteri選手 のトライが決まり、Jonetani Ralulu選手がこの日5本のうち3本目のコンヴァージョンを成功させると、試合はフィジー優勢で決まったかに見えた。

しかし、サモアも粘り強く戦い、Tietie Tuimauga 選手がトライで5点を返すと、続いてFaapale選手がコンヴァージョンを今度は決めて41-25と点差を縮める。

しかし、その5分後にはフィジー主将Mosese Voka選手がトライを決めて大勢が決まった。

ウォリアーズのVoka主将は「このチームを率いてタイトルを防衛することは非常に名誉なことで、応援してくれたファンや家族、友人たちにお礼を言いたい」とコメントした。

フィジーは連覇で通算7度目の優勝。一方のサモアAはジュニア・ジャパン、トンガAに続く敗戦で、4位で大会を終えた。

サモアA主将のFaapale選手は、「スコアは大差だが、試合は接戦だった。それはフィジーも認めていると思う。3連敗という結果には当然ながら満足していない。もう一度、チームを見直して立て直さなければならない。非常に残念だ」と語った。