ワールドラグビー・パシフィックチャレンジ2017は3月14日にフィジーの首都スバで大会2日目が行われ、フィジーウォリアーズがジュニア・ジャパンに39-16で勝利して2勝目をあげ、ジュニア・ジャパンは今大会初黒星で1勝1敗となった。

前回大会優勝のフィジーは、この勝利でボーナスポイントを獲得して最大勝点5を積み上げて、2試合を終えて勝点10。4チームによる1回戦総当たりの大会で首位をキープした。この日サモアAを30-22で1勝目を挙げたトンガAが勝点5を得て2位に入り、ジュニア・ジャパンは勝点でトンガAと並びながらも得失点差で3位に付けている。2連敗のサモアAは勝点1で4位。

大会は18日に最終日を迎え、ジュニア・ジャパンはトンガAと対戦し、全勝でタイトル防衛を狙うフィジーウォリアーズはサモアAと対戦する。

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日本、前半半ばに3トライを許す

初戦でサモアAに勝ったジュニア・ジャパンは、フィジーウォリアーズとの第2戦では開始2分でSH齋藤直人のPGで先制し、良い滑り出しを見せた。先制直後にフィジーのJonetani RaluluにPGを決められて同点とされたものの、日本は初戦で3トライを決めて勝利に貢献したテビタ・タタフが前半13分にこの日最初のトライを決め、再びリードを奪った。

ところが、その後の8分間でフィジーに3トライを許す展開になり、Apete Daveta, Ralulu, Samuela Suguturaga が次々とラインを超えてANZスタジアムに集まったホームの観客は大喜び。SOのRaluluが3本ともコンバージョンを決めて、フィジーはリードを24-10とした。

粘りを見せる日本は、30分過ぎに齋藤がPGを2本決めて6点を返し、前半を24-16で折り返した。

しかし後半に入ると、52分にFLのJiuta Takubuがボーナスポイント獲得となるチーム4トライ目を決めた。

その後は67分にフィジーがSeruppeli Vularika のPGで3点を加えるまで、ジュニア・ジャパンが相手に追加点を許さない攻防を展開。緊迫した時間帯が続いたが、試合終盤、交代出場のCyril Reeceがトライを決めて、フィジーウォリアーズがジュニア・ジャパンを突き離した。

ジュニア・ジャパンの遠藤哲ヘッドコーチは、「フィジーウォリアーズのハイプレッシャーを受けて、ゲームプランの遂行とスキルに乱れが生じた」と指摘。ジュニア・ジャパンの堀越康介キャプテンも、「試合の立ち上がりは非常に良かったが、中盤からフィジーのパッシングラグビーにディフェンスが崩されてしまった」と振り返った。

トンガAとの最終戦へ向けて遠藤ヘッドコーチは、「次の試合まで中3日と時間は限られているが、ここまでやってきたことをブラッシュアップして、最終戦での勝利を目指して準備していく」と語り、堀越キャプテンも「アタックのストラクチャーを再徹底して、チーム一丸となって勝利を勝ち取り、ツアーを成功させたい」と意気込みを口にした。

一方、フィジーウォリアーズは2勝目を挙げてタイトル防衛へ一歩近づいたが、フィジーのSenirusi Seruvakulaヘッドコーチは、改善しきれていないチームのプレーに危機感を見せた。

「厳しい試合だった。日本の試合を幾つか見て、日本が速いゲームを好むことは分かっていたが、上手く試合に入れなかった」と振り返り、集中とディシプリンの欠如を問題視。「ペナルティを多く与えてしまったが、サモアAとの最終戦で繰り返すわけにはいかない。初戦であったミスがまだ繰り返されているので、サモア戦までにしっかり修正したい」と話した。

トンガA、サモアAに30-22で勝利

日本の次の対戦相手であるトンガAは、サモアAに前半8分にトライとコンバージョンで先制を許したものの、前半その後の得点は許さず、FBの James FaivaのPG 2本、Feofaaki KaumavaeとTopui Sekonaのトライなどで逆転した。

サモアが前半終了間際にシンビンで一人を失い、後半に入ってさらにもう一人がシンビンを受けたこともあって、トンガは優位に試合を展開。Feofaaki Kaumavaeがこの日自身2本目のトライを決め、Tuikakavalu Ika も1トライをマークして、ボーナスポイントも獲得する勝利を収めた。