5月28日(土)、東京・秩父宮ラグビー場で男女「アジアラグビーチャンピオンシップ2016」の最終戦が行われた。女子日本代表対香港代表戦でキックオフした最終日は、サクラフィフティーンが30−3で香港代表に圧勝した。同日行われた男子戦では、活気溢れる日本代表が計8トライを挙げ、59−17で勝利を飾った。

今回の勝利でアジアタイトル9連覇を果たした男子日本代表は、ホームアンドアウェーの試合を全勝で飾り、アジア地区の王者となった。

最終戦で先制したのはアウェーチームの香港代表だった。試合序盤に、ベン・リメネ選手がペナルティーゴールを決め、アドリアン・グリフィスのトライとコンバージョンが決まり、10−0とリードを奪った。

しかし、反撃に出た日本代表は小瀧尚弘、石橋拓也、そしてU20日本代表のアタアタ・モエアキオラが次々とゴールラインを破り、24−10と逆転に成功し、ハーフタイムを迎えた。

後半開始60秒以内で日本はタイトル獲得に必要だったボーナスポイントを山本浩輝のトライで獲得した。

ジェームズ・カニンガムは香港代表のスコアに5点重ね、香港代表は懸命に日本代表の尾を追い続けたが、その後4連トライを許し、日本の勝利が確定した。その後、攻撃を続けた日本代表は、後半17分に石橋拓也が2本目のトライを挙げ、さらに前田土芽への華麗なパスを振り、日本代表6本目のトライをアシストした。

アタアタ・モエキオラも本戦ツートライ目を獲得し、残りわずかの試合時間で、日本代表は香港代表のゴールライン付近のスクラムからペナルティートライを奪った。試合はブロッサムズの快勝で終わった。

今回優勝した日本代表のスコッドには、6月7日(土)にキックオフする「ワールドラグビーU20チャンピオンシップ」での活躍が期待されているU20の先発メンバーもいた。控え選手として本大会に参加したジュニア・ジャパンメンバーには、古川聖人キャプテンが含まれていた。

ピッチで輝きを見せたサクラフィフティーン

5月7日(土)、香港で行われた第1戦では香港代表を39−3で下した女子日本代表は、秩父宮で改めて脅威を見せた。

プロップの南早紀が一本目のトライを挙げ、日本代表がリードを奪った。前半16分には、香港代表の絶えない攻撃がアギー・プーンパクヤンのペナルティーゴールで報われた。

その後、本間美月がゴールラインを超え点差を広げ、そのまま前半が終了した。

ハーフタイム開けには香港代表が粘り強く押し返し、スコアは一旦同点となった。しかし、後半16分に寺内美樹のトライが決まり、香港代表は少しずつ試合の流れを失った。その9分後、末結希がトライを決め、香港代表の守備は砕けた。黒木理帆と日向寺亜依がさらなるトライを決め、点差は27点に広がり、接戦だった試合もサクラフィフティーンの圧倒的勝利に終わった。

本大会の結果は男女共に、ワールドラグビー世界ランキングの日本代表の順位には影響を及ぼさなかった。男子・女子日本代表はそれぞれ10位と17位の座を堅持し、香港代表も男女共に23位に留まっている。