• 新しいプレーヤー・ウェルフェア(選手の身の安全を守る)基準が導入された
  • 最先端技術を駆使したRWC2015の頭部損傷評価プログラム
  • チームのメディカルスタッフは脳震盪専門医の支援を受けていた
  • 試合後の調査によると、脳震盪を起こした選手がフィールド・オブ・プレーに戻るケースはなかった
  • 大会中に発生した頭部損傷のケースのうち、65%が 頭部損傷評価プログラムによって診断された
  • これらの技術は診断のプロセスに欠かせなかった
  • 本プログラムはワールドラグビー主催のラグビーイベント及びその他のメジャーなラグビーイベントで適用されはじめている

ラグビーワールドカップ2015イングランド大会の成功の裏で、世界のトップレベルで活躍しているラグビー選手たちがワールドラグビーの頭部損傷評プログラムの技術を認め、称賛した。

ラグビーワールドカップ2015イングランド大会で活用されたプレーヤー・ウェルフェアプログラムは、現在ワールドラグビー主催の様々なイベントで導入されはじめている。世界のトップレベルで活躍している選手の安全を守るプログラムは6つの頭部損傷特定モジュールによって構成されている。

プレーヤー・ウェルフェアを標準化した本プログラムは以下の頭部損傷評価ポリシーによって構成されている:

  • 初めて国際スポーツイベントにて、選手、管理スタッフ、マッチオフィシャル及び医療スタッフを対象に、脳震盪教育モジュールが必須項目として導入された
  • すべての医療スタッフは、ワールドラグビーの頭部損傷退場(一時的退場を含む)ポリシーに従った場合のみ公式スタッフとしてのの認可を受けられた
  • チームは脳震盪評価の基本を学び、SCAT 3*を最低必須項目として受けた。認知神経のコンピュータープログラムの応用も推奨項目としてチームに提供された。
  • 頭部損傷の処理の誤り等に対する再調査プログラムの適用。
  • マッチデーの医療スタッフが損傷を受けた選手をピッチから外す権力を持っていたことの承認。

2011年以来、脳震盪が正しく診断されたケースの数は向上し、脳震盪を起こした選手がプレーに戻るというケースはなかったことをワールドラグビー負傷担当部が確認。 ラグビーワールドカップ2011年ニュージーランド大会ではサイドラインで評価を受け、その後プレーを続けた選手が53%であったことに対し、現在は12%以下に減少している。

ラグビーワールドカップ2015イングランド大会の頭部損傷評価(HIA)プログラムのデータは以下の項目を確認した:

  • 頭部損傷評価 HIA 1を受けた後、プレーに復帰した計19人の選手のうち、全員が試合後の脳震盪検査と36時間SCAT3評価をクリアした。
  • サイドラインでの頭部損傷評価を受けた選手の約50%が脳震盪と診断された。
  • 脳震盪を起こした選手の62%がビデオ観察などをとおして診断され、サイドラインでの頭部評価を省いた。
  • ワールドラグビーの3ステップ診断システム(HIA、試合後SCAT、36〜48時間後のSCAT再検査)は全体的な選手のサポートに貢献した。

ブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズの元キャプテンかつワールドラグビー・ラグビーアスリート委員会にて競技を代表した、ポール・オコンネル選手のコメント

「過去に比べ、結果の改善は一目瞭然であり競技の安全の前進を物語っています。 すべての選ばれたラグビー大会で同じ結果を出していき、脳震盪の管理をさらに改善していかなければなりません。」

ワールドラグビーCEO、ブレット・ゴスパー氏のコメント
「ワールドラグビーは選手の安全を守るため、 最優先事項である頭部損傷の分野で最も優れた教育とサポートの提供に専念しています。これらの良い結果はプレーヤー・ウェルフェア(選手の身の安全)面での進歩を物語っています。」

「また、これらの結果は競技内での姿勢と態度の変化を表します。様々な変化に応じ、プログラムをサポートしてきたチーム、選手、コーチそして医療スタッフに感謝の気持ちを伝えたいです。ここで満足せずに、私たちのアプローチが最先端の科学技術と共に進化を続け、医療面でも専門家の支援を受けながら防止策、教育、管理、そして研究を優先しながらすべてのレベルでプレーしている選手を支援しなければなりません。」

国際ラグビー プレーヤーズ・アソシエーションのロブ・ニコルCEOのコメント 
「これらの良い結果は脳震盪の管理の改善をもたらし、競技に対する信頼性を向上させることに繋がります。これからもラグビーの選手の安全を守るために脳震盪の管理方法を重視しながら、大会でのプレーヤー・ウェルフェア(選手の身の安全)を改善することに努めていきたいです。」

ワールドラグビーの脳震盪教育プログラム及び対応ガイド(一般向け)に関する詳細はコチラからご覧いただけます。
#RecogniseAndRemove脳震盪教育アプリはiOSストアからダウンロードいただけます。

* SCAT:Sports Concussion Assessment Tool (スポーツ脳震盪評価ツール)