ニュージーランドのナンバーエイト、Ardie Saveaが、ワールドラグビー男子15人制年間最優秀選手賞(マスターカード協賛)に輝き、日曜日に開催されたワールドラグビーアワード2023の授賞式で、栄えある賞を受賞しました。

スタッド・ド・フランスで南アフリカがSaveaらのオールブラックスを破り、史上初となる4度目のウェブ・エリス・カップを手にしたわずか数時間後、優勝チームが再集結し、パリの中心にある息をのむようなオペラ・ガルニエで開催された90分間の壮大な式典の幕開けを飾りました。

この式典では、ラグビーワールドカップ2023で輝きを放った選手やコーチに加え、過去1年間でインパクトを残した選手や傑出したキャリアを積んできた選手にも栄誉が与えられました。

Dan Carter (ニュージーランド)、Thierry Dusautoir (フランス)、George Smith (オーストラリア)、Juan Martín Hernández (アルゼンチン) 、そしてBryan Habana (南アフリカ) の5人のラグビーワールドカップのレジェンドらが、ワールドラグビーの殿堂入りを果たしました。

Andy Farrellがアイルランド代表をシックス・ネーションズでグランドスラムに導いた功績と、キャップジェミニが提供するワールドラグビー男子ランキングで15ヶ月間首位の座に輝いたことが評価され、ワールドラグビー年間最優秀コーチ賞に選ばれました。

一方、ニュージーランドのウィング、Mark Tele'aがワールドラグビー男子15人制年間最優秀新人賞(チューダー協賛)に選ばれました。

受賞後、サヴェア氏は次のように語った。「とても特別なことです。とても恵まれているし、ここに立てたことに感謝しています。個人が目立つには、チームの基盤が必要だと思います。Foz (Ian Foster)、キャプテン ( Sam Cane)、今年と過去数年間の僕の兄弟たち、そして私たちが過ごしてきた道のりすべてに感謝します。

「彼らはレジェンド(ニュージーランドからの過去の受賞者)だけど、僕は同じ部類だとは思いません。僕はただそこに行って、黒いジャージを着て、ベストを尽くしただけです。僕にはそれしかできないし、隣には同じことをやっている14人の兄弟がいます。」

「今年だけでなく、ここ数年Fozのもとでチームが経験してきたことはとても特別なことで、昨夜はおとぎ話のような結末を迎えたかった。思うような結果ではなかったけれど、特別な男たちであるオールブラックス、その代表としてプレーできることは本当に幸せなことです。」

ワールドラグビーのBill Beaumont会長は次のように述べました: 「ラグビーワールドカップ2023が、我々のスポーツの200回目の誕生日を祝う究極のパーティーであったとすれば、この記念すべき夜は、ケーキの上のチェリーとなったに違いありません。

「何世代にもわたる偉大な選手たち、世界的なラグビーの功績者たちとともに、スタジアムを沸かせ、想像力をかきたて、ラグビーを新しい時代へと前進させることに貢献した、並外れた個性的な人々をたたえることができました。」

「未来に目を向けると、私たちのスポーツの魅力は、今後も偉大で国際色豊かなラグビーファミリーの一員である優れた個人たちの存在であり続けることでしょう。今夜表彰されたすべての方々に祝福と感謝の意を表します。」

パリで発表された11の賞のうち、9つは豪華なワールドラグビー・アワードの審査員によって選ばれ、国際ラグビープレーヤー男子トライ・オブ・ザ・イヤー部門のトライ・オブ・ザ・イヤーは、ソーシャルメディア上のファン投票によって決定されました。

女子4部門の候補者と受賞者は、このスポーツにとって大きな節目となる現在開催中のWXVトーナメント終了時に、別途発表、祝福されます。

ワールドラグビー男子15人制年間最優秀選手賞(マスターカード協賛)–Ardie Savea (ニュージーランド

Ardie Saveaは、兄のJulianに並ぶラグビーワールドカップ王者にはあと一歩届きませんでしたが、2023年にオールブラックスとして、ニュージーランド代表の12テストマッチ、ラグビーワールドカップ2023フランス大会の6試合のうち、一試合を除くすべての試合に先発出場し、傑出したパフォーマンスを見せました。この30歳の疲れ知らずの仕事ぶりは、ピッチ上に彼が複数いるように見えるほどで、準々決勝でアイルランドを破ったときのトライシーンは、ニュージーランドが世界一のチームを驚かせた傑出したものでした。

候補者: Bundee Aki (アイルランド)、Antoine Dupont (フランス)、Eben Etzebeth (南アフリカ

ワールドラグビー男子15人制年間最優秀新人賞(ブレークスルー・オブ・ザ・イヤー、チューダー協賛)–Mark Tele'a (ニュージーランド)

Mark Tele’aは、昨年11月にマレーフィールドで行われたスコットランド戦で2トライを挙げ、国際的なシーンに登場しました。さらには、ラグビーワールドカップ2023の開幕戦のフランスとの一戦で2分もかからずに一本目のトライを決め、さらに二本目もそのあと決めました。Tele’aはラグビーワールドカップ2023でニュージーランドの4試合に先発し、ピッチ上で常に脅威であることを証明しました。

候補者: Louis Bielle-Biarrey (フランス), Manie Libbok (南アフリカ), Tamaiti Williams (ニュージーランド

ワールドラグビー年間最優秀コーチ賞–Andy Farrell (アイルランド)

Andy Farrellは2022年にもノミネートされていましたが、今回が初の受賞となります。元イングランド代表のFarrellは、選手たちが成長できる環境を整え、アイルランドを世界ランキング1位に導き、ラグビーワールドカップ2023準々決勝でニュージーランドに手痛い敗戦を喫したものの、記録的なテストマッチ16連勝を達成し、シックス・ネーションズのグランドスラムを達成しました。

候補者: Ian Foster (ニュージーランド), Jacques Nienaber (南アフリカ) , Simon Raiwalui (フィジー)

国際ラグビープレーヤー男子トライ・オブ・ザ・イヤー  –Duhan van der Merwe (スコットランド、2月4日のイングランド戦)

5,000票を超えるファン投票の51%を集めて圧倒的な勝利を収めたのは、2月4日にトゥイッケナムで行われたカルカッタカップでのDuhan van der Merweのトライは、スコットランド陣内でボールを受け、イングランドのディフェンスのギャップを見つけると、5人のタックルを振り切ってトライまでもっていった圧巻の個人技でした。

候補者: Damian Penaud (フランス、2月11日のアイルランド戦)Hugo Keenan (アイルランド、2月11日のフランス戦)Vinaya Habosi (フィジー、10月1日のジョージア戦)  

ワールドラグビー女子セブンズ年間最優秀選手賞(HSBC協賛)–Tyla Nathan-Wong (ニュージーランド)

2012年のワールドラグビー・セブンズシリーズ第1回大会に出場して以来、ブラックファーンズ・セブンズの躍進の中核を担い、司令塔として引っ張ってきました。2023年シリーズの全7大会に出場し、ブラックファーンズ・セブンズがすべての大会で決勝に進出する中で247得点を挙げ、6つのタイトル獲得、7度の総合優勝を果たしました。HSBCシリーズのドリームチームにも選出され、1,295得点で歴代2位につけています。

候補者: Michaela Blyde (ニュージーランド)Maddison Levi (オーストラリア)Reapi Ulunisau (フィジー

ワールドラグビー男子セブンズ年間最優秀選手賞(HSBC協賛)ーRodrigo Isgro (アルゼンチン)

Rodrigo Isgroは、HSBCワールドラグビーセブンズシリーズ2023において、アルゼンチン代表として11大会すべてに出場し、6つの決勝進出、3度の優勝という同国史上最高のシーズンに大きく貢献しました。Isgroはアルゼンチン代表として33トライを挙げ、4度のHSBCドリームチーム選出とシリーズ全体のドリームチーム選出を果たしました。その活躍が認められ、15人制でもテストマッチデビューを果たし、ラグビーワールドカップ2023のアルゼンチン代表メンバー入りを果たしました。

候補者: Leroy Carter (ニュージーランド)Marcos Moneta (アルゼンチン)Akuila Rokolisoa (ニュージーランド

ワールドラグビー男子15人制ドリームチーム(キャップジェミニ協賛)

ラグビーワールドカップ2023の開催国であるフランスとアイルランドが5人ずつ、ニュージーランドが1人、南アフリカが1人と、4カ国がドリームチームに名を連ねる結果となりました。

1. Cyril Baille (フランス) 2. Dan Sheehan (アイルランド) 3. Tadhg Furlong (アイルランド) 4. Eben Etzebeth (南アフリカ) 5. Scott Barrett (ニュージーランド) 6. Caelan Doris (アイルランド) 7. Charles Ollivon (フランス) 8. Ardie Savea (ニュージーランド) 9. Antoine Dupont (フランス) 10. Richie Mo’unga (ニュージーランド) 11. Will Jordan (ニュージーランド) 12. Bundee Aki (アイルランド) 13. Garry Ringrose (アイルランド) 14. Damian Penaud (フランス) 15. Thomas Ramos (フランス)

傑出した貢献に対するバーノン・ピュー賞–George Nijaradze (ジョージア)

ジョージアラグビー協会の前会長は、ラグビー・ヨーロッパの理事として、ジョージアのみならずヨーロッパ全土のラグビーの成長と発展のために、たゆまぬ努力を続けてきました。彼の活動は、ジョージアが国際舞台で成功を収め続ける礎となりました。また、Nijaradzeは2016年に、世界ラグビー評議会のジョージア初の代表にもなりました。

国際ラグビープレーヤー・スペシャルメリット賞–John Smit (南アフリカ)

2007年のラグビーワールドカップで優勝した南アフリカ代表キャプテンのJohn Smitは、スプリングボクスで111テストマッチに出場し、そのうち83テストマッチでチームを率いるなど、ピッチ上でこれ以上ない結果を残しました。しかし、彼の影響はピッチの外でも同様に大きく、2018年から2022年まで南アフリカラグビーの選手会であるMyPlayersの理事を務め、COVID-19の流行とそれがもたらした課題と重なる時期には、南アフリカラグビーの執行委員会に選手たちの出向を引き受けました。現在は、南アフリカラグビーレジェンド協会のCEOを務め、草の根ラグビーの発展と南アフリカにおける引退選手のサポートに時間を割いています。また、時間を見つけてはスーパースポーツの評論家としても活躍しています。

ラグビー・フォー・オール賞–SOS Kit Aid (英国)

SOS Kit Aidは20年以上にわたり、質の高い用具や用品の入手が不可能ではないにせよ、困難な状況にある約50のワールドラグビー加盟ユニオンのラグビーの発展と成長に貢献してきました。用具のリサイクルという持続可能なアプローチを推進するSOS Kit Aidは、用具を寄贈したり、受け取ったりする学校とクラブのつながりを作る手助けをする一方、太平洋諸島の自然災害地域やウクライナの紛争地域での復興活動を支援する役割も果たしています。

ワールドラグビーレフリー賞–David McHugh (アイルランド)

David McHughのラグビー界への献身と貢献は、20年以上に及びます。国際レフリーとして1995年から2003年までの10年間、28のテストマッチ、3つのラグビーワールドカップを担当しました。また次世代のマッチオフィシャルの指導者として、アイルランドのJoy NevilleやJohn Lacey、ジョージアのNika Amashukeliなどの育成も担当しました。

ワールドラグビーアワード受賞者一覧

  • ワールドラグビー男子15人制年間最優秀選手賞(マスターカード協賛)–Ardie Savea (ニュージーランド)
  • ワールドラグビー年間最優秀コーチ賞–Andy Farrell (アイルランド)
  • ワールドラグビー男子15人制年間最優秀新人賞(ブレークスルー・オブ・ザ・イヤー、チューダー協賛)–Mark Tele’a (ニュージーランド)
  • ワールドラグビー男子セブンズ年間最優秀選手賞(HSBC協賛)–Rodrigo Isgro (アルゼンチン)
  • ワールドラグビー女子セブンズ年間最優秀選手賞(HSBC協賛)–Tyla Nathan-Wong (ニュージーランド)
  • ワールドラグビーレフリー賞–David McHugh (アイルランド)
  • 傑出した貢献に対するバーノン・ピュー賞–George Nijaradze (ジョージア)
  • ラグビー・フォー・オール賞–SOS Kit Aid
  • 国際ラグビープレーヤー・スペシャルメリット賞–John Smit (南アフリカ)
  • 国際ラグビープレーヤー男子トライ・オブ・ザ・イヤー –Duhan van der Merwe (スコットランド)
  • ワールドラグビー殿堂入り選手: Daniel Carter (ニュージーランド)、Thierry Dusautoir (フランス)、George Smith (オーストラリア)、Juan Martín Hernández (アルゼンチン)、Bryan Habana (南アフリカ)

ワールドラグビーアワードの詳細は www.world.rugby/awardsをご覧ください。