今大会初勝利を目指すサクラフィフティーン女子日本代表は、サモアとの第2戦へ向けてイタリアに敗れた13日の初戦から先発4人と選手2人のポジションを入れ替えた。

イタリア戦でリザーブ出場だったPR小牧日菜多、HO谷口琴美、FL向来桜子をそれぞれ1番、2番、6番に入れ、齊藤聖奈をFLからNO8に、CTB小林花菜子を12番から13番へシフトチェンジした。

12番には弘津悠選手を9月30日のイタリア戦以来、畑田桜子は代表デビュー戦となった9月10日のフィジーとのテストマッチ以来の出場をベンチで待つ。9番、10番はイタリア戦と同じ、阿部恵と大塚朱紗のコンビが務める。

 14日にアメリカと戦ったサモアは26-36で初戦を落としており、日本ともども今大会勝利をかけた戦いになる。初戦を終えて日本はグループ5位、サモアはグループ4位だ。最終順位で最下位のチームは来季はWXV3へ降格となる。ただ、トップチームのWXV1への昇格は2年目まで行われない。

 サモアはアメリカ戦から先発4人を変更。リザーブで出場していたHO Sosoli Talawadua、SH Faalua Tugaga、WTB Michelle Curry、CTB Hasting Leiatauaをスタートから起用し、CTB Utumalama Atonioを12番から13番に移した。

 そして、アメリカ戦で先制トライを決めたWTB Linda Fiafia、2本のトライをマークしたKarla Wright-Akeliは14番、15番で変わらない。

 女子日本代表でパフォーマンスアドバイザーを務めるサイモン・ミドルトンは、「イタリア戦では結果は出なかったが高いパフォーマンスを見せたと思う。だが、我々は多くのチャンスを作りながら、経験のなさが響いて決めることができなかった。イタリアは経験を活かしてチャンスをモノにした。そこに違いが出た。だが、そういうことを経験することで、この大会でチームは成長できる」と話している。

 元女子イングランド代表ヘッドコーチは、「サモア戦では、イタリアとかなり趣の異なる試合になるので、異なるスキルとアプローチが必要な千葉鵜タイプのチャレンジになるが、我々のチームは高い適応性で素早く順応している。楽しみだ」と語った。

 サモア戦で今大会初先発の機会を得たFL向来は、「イタリア戦では自分たちの強みをもう少し出していたら勝てていたかと思う。粘り強さとひたむきさをもう少し出さないと」とリザーブで出場した第1戦で得た反省点に言及。さらに、「サモアは体が大きくて自分の何倍もパワーがある選手がたくさんいる。一人だけでなく、みんなでタックルに行ってトライラインまで持っていかせないように頑張りたい」と意気込んでいる。

 9月16日のフィジー戦の交代出場で代表初キャップを獲得したンドガ・ジェファもサモアの体格の大きさを念頭に、「自分より大きい選手と対戦するが、自分のボディコントロールやコンタクトで気持ちの面で負けないことを意識したい」と話した。

 このほか、WXV2では10月20日にグループ首位のスコットランドが3位のアメリカと、初戦で日本に勝ってグループ2位のイタリアが開催国の南アフリカと対戦する。

 また、WXV1が10月20日にニュージーランドのウェリントンで、ホストのニュージーランドとオーストラリアの対戦で幕を開ける。

一方、UAEのドバイで開催中のWXV3は、20日にグループ最下位のカザフスタンと4位のケニア、グループ3位のスペインと2位のフィジーの対戦が行われ、21日にグループ首位のアイルランドと5位のコロンビアが対戦する。

女子日本代表 サモア戦試合登録メンバー:

1小牧日菜多(日本体育大学ラグビー部女子、キャップ 12)
2谷口琴美(横河武蔵野アルテミ・スターズ、11)
3左高裕佳(弘前サウウラボーバルズ、18)
4川村雅未(RKUグレース、9)
5吉村乙華(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、13)
6向来桜子(日本体育大学ラグビー部女子、7)
7長田いろは*(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、25)
8齊藤聖奈(MIE PEARLS、38)
9阿部 恵(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、18)
10大塚朱紗(RKUグレース、19)
11今釘小町(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、18)
12弘津 悠(ナナイロプリズム福岡、3)
13小林花奈子(横河武蔵野アルテミ・スターズ、10)
14松村美咲(東京山九フェニックス、3)
15西村蒼空(MIE PEARLS、6)

16加藤幸子(横河武蔵野アルテミ・スターズ、20)
17公家明日香(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、6)
18永田虹歩( ―、14)
19ンドカ・ジェニファ(北海道バーバリアンズディアナ、3)
20永井琴乃(YOKOHAMA TKM、19)
21安尾琴乃(BRAVE LOUVE、7)
22畑田桜子(日本体育大学ラグビー部女子、1)
23山本 実(ウスター・ウォリアーズ、26)

注:印はキャプテン 所属のあとの数字はキャップ数