今大会では、参加18チームがレベルごとにWXV1からWXV3まで3つのディビジョンに分れて対戦し、今年5月にアジアラグビーチャンピオンシップを優勝した日本はWXV2に参戦する。

日本のプールAには、パシフィック・フォー・シリーズ4位のアメリカ、アフリカウィメンズカップ優勝の南アフリカが入り、プールBには今年の女子シックスネーションズで4位のスコットランド、同5位のイタリア、オセアニアラグビーチャンピオンシップ優勝のサモアという組み合わせで、クロスプール方式によりもう一方のプールの3チームと対戦する。

勝点により各ディビジョン内で順位を決定し、最終成績によりWXV2最下位チームとWXV3最上位チームは今回から入れ替えがあるが、WXV1とWXV2では最初の2年間の昇降格は行われない。

日本の初戦は10月13日に全ディビジョンの先陣を切って、イタリア代表と南アフリカのステレンボッシュで対戦する。

 両者の対戦はイタリアの通算対戦成績は日本の1勝4敗。昨年から数えると今回が3度目の対戦で、昨年のワールドカップ・ニュージーランド大会では8-21で敗れたが、今大会直前の9月30日にパルマで行ったテストマッチでは25-24で日本が勝利した。

 「日本を発った時から、我々は今大会へ向けて良いマインドセットを持っていた。だから、イタリアと良い試合をして彼女たちから初勝利を挙げることができた」とレスリー・マッケンジー女子日本代表ヘッドコーチは言う。

 2週間を経て再び同じ相手と今回は世界の舞台での対戦となるが、日本指揮官は「我々は前回とは少し違う先発を組んだし、イタリアも同様だろう。イタリアはとても経験があり、昨年のワールドカップでも我々に勝っていて、前回パルマでの負けを取り返そうと、今回は激しくインテリジェントに臨んでくるだろう」と、初戦から厳しい戦いを想定している。

 日本の先発メンバーは9月の対戦から6人を入れ替え、9番に阿部恵選手、10番には大塚朱紗選手、フランカーに齊藤聖奈選手、プロップに加藤幸子選手と昨年のワールドカップも経験した顔ぶれを配したが、センターに小林花奈子選手、ウィングに松村美咲選手を起用。リザーブには9月のイタリア戦で代表デビューした吉本芽以選手、これが3キャップ目になるンドカ・ジェニファ選手も採用している。

マッケンジーヘッドコーチは、「自分たちと同レベルの相手との対戦で、3戦全勝の可能性も3戦全敗の可能性もある状況だ。プレッシャーのかかる状態でどう対応するか。昨年のワールドカップでも課題だった部分だが、そこで自分たちの成長を図ることができる」と語った。

キャプテンを務める長田いろは選手は、「前回の対戦から学ぶことは多くあり、改善して準備してきた。自分たちの強みと準備してきたことを出して3試合に勝ちたい」と意気込んでいる。

 日本はイタリア戦後、10月21日にサモア、27日にスコットランドと対戦する。

 なお、WXV1は10月20日に始まり、ニュージーランド、イングランド、フランス、ウェールズ、カナダ、オーストラリアが対戦。13日にドバイでスタートするWXV3ではアイルランド、カザフスタン、ケニア、フィジー、コロンビア、スペインが競う。

 

 

 

女子日本代表WXV第1戦 試合登録メンバー:

1加藤幸子(横河武蔵野アルテミスターズ、キャップ19)

2公家明日香(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、5)

3左高裕佳(弘前サクラオーバルズ、17)

4川村雅未(RKUグレース、8)

5吉村乙華(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、12)

6齊藤聖奈(MIE PEARLS、37)

7長田いろは*(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、24)

8永井彩乃(YOKOHAMA TKM、18)

9阿部 恵(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、17)

10大塚朱紗(RKUグレース、18)

11今釘小町(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、17)

12小林花奈子(横河武蔵野アルテミ・スターズ、9)

13古田真菜(東京山九フェニックス、22)

14松村美咲(東京山九フェニックス、2)

15西村蒼空(MIE PEARLS、5)

16谷口琴美(横河武蔵野アルテミ・スターズ、10)

17小牧日菜多(日本体育大学ラグビー部女子、11)

18永田虹歩(―、13)

19ンドカ ジェニファ(北海道バーバリアンズディアナ、2)

20向来桜子(日本体育大学ラグビー部女子、6)

21安尾琴乃(BRAVE LOUVE、6)

22吉本芽以(追手門学院大学女子ラグビー部、1)

23山本 実(ウスター・ウォリアーズ、25)

(注:* 印はキャプテン 所属のあとの数字はキャップ数)