今週末行われるTikTok 女子シックスネーションズ 2023の最終戦で、イングランドとフランスはそれぞれアイルランドとウェールズと対戦し、敗北を免れれば第1回WXV大会への出場権を獲得する最初のチームの決定となるかもしれません。

女子シックスネーションズ2023の上位3チームが、今年行われるWXVの最上位ティア大会への出場権を獲得することから、イングランドとフランスが上位3位以内に入るためには、負けは許されません。

ウェールズは現在3位につけており、4月29日のパルマでの対戦相手となるイタリアも、WXV1への出場権を維持するために、まずスコットランドに勝利しなければなりません。

WXV 1には、女子シックスネーションズの上位3チームと、ワールドラグビー・パシフィックフォーシリーズ2023の上位3チームが加わります。パシフィックフォーシリーズには、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、アメリカが参加しています。

カナダは今月初め、マドリードで行われたパシフィックフォーシリーズの開幕戦でアメリカを50-17で下しました。オーストラリアとニュージーランドは、6月29日にブリスベンでキックオフを迎え、その後、4チームすべてがカナダのオタワに集結し、残り2ラウンドを行います。

パシフィック4シリーズの順位は7月14日の最終戦後に確定します。

女子シックスネーションズで現在4位から6位につけているチームも、WXV 2とWXV 3への出場が決定しているため、勝負はこれからです。4位のチームはWXV 2に、6位のチームは自動的にWXV 3に出場します。5位のチームは、WXV 2とWXV 3の出場権をかけて、ラグビーヨーロッパ女子選手権2023の優勝チームであるスペインとのプレーオフに臨みます。

女子シックスネーションズとパシフィック4シリーズ以外にも、アフリカ、アジア、オセアニア、南米のチームが、まもなく地区予選を開始します。

まず、ラグビーアフリカ女子カップ ディビジョン1では、カメルーン、ケニア、開催国マダガスカル、そして南アフリカが参加。5月20日から28日までアンタナナリボで総当たり戦方式で争われます。優勝チームはWXV 2に、準優勝チームはWXV 3に参加します。

5月には、アジアラグビー女子チャンピオンシップとオセアニアラグビー女子15人制チャンピオンシップが開催され、女子ラグビーにとって盛沢山の時期が始まります。

5月23日にカザフスタンのアルマトイで開催されるアジアラグビー女子チャンピオンシップ2023の初日には、RWC 2021出場国の日本が中国と対戦し、香港中国もカザフスタンと対戦します。そして、この2試合の勝者が5月28日に対決し、WXV 2とWXV 3への出場がそれぞれ決定します。

フィジー、パプアニューギニア、サモア、トンガは、5月26日から6月4日にかけてオーストラリアのブリスベンでオセアニアラグビー女子15人制チャンピオンシップに出場します。優勝チームはWXV 2に出場し、準優勝チームはオセアニア代表としてWXV 3に出場します。

WXV初年度の南米代表はブラジルかコロンビアのどちらかで、7月に行われるプレーオフ2戦を経て、勝者が2023年のWXV 3への出場権を獲得します。

WXV初年度の大会の開催地と日程は、TikTok 女子シックスネーションズの終了後に発表されます。

ワールドラグビーは、各リージョナル協会や加盟協会とともに、エリートレベルの女子15人制ラグビーの大会の拡大と一貫性をサポートするため、世界統一カレンダーを開発中です。

WXVの仕組み

WXV 1

最上ティア大会であるWXV1には6チームが参加し、クロスプール方式で競います。

「TikTok 女子シックスネーションズ 2023」(ヨーロッパ)の上位3チームと「ワールドラグビー・パシフィックフォーシリーズ2023」(北米ラグビー(RAN)/オセアニア)の上位3チームが参加します。

各チームそれぞれ3試合を行います。

WXV 2

2つ目のティア大会であるWXV 2も6チームが参加し、クロスプール方式で競います。

2023年大会の参加チームは、ヨーロッパから2チーム、パシフィックフォーシリーズの4位チーム、そしてアフリカ、アジア、オセアニアの女子リージョナルチャンピオンシップの優勝チームとなります。

ヨーロッパチームは、女子シックス・ネーションズ2023の4位チーム。そして5位チームとラグビーヨーロッパ女子チャンピオンシップ2023の勝者スペインとのプレーオフの勝者となります。

各大会終了時点でWXV 2の最下位となったチームが代表する地区は、翌年のWXV 3に降格することになります。

WXV 3

一番下のティア大会、WXV 3にも6チームが参加し、クロスプール方式で競います。

2023年大会には、ヨーロッパから2チーム、アフリカ、アジア、オセアニア、南米からそれぞれ1チームが参加します。

ヨーロッパ代表は、女子シックスネーションズ5位チームとスペインのプレーオフの敗者、ラグビーヨーロッパ女子選手権2023優勝チーム、女子シックスネーションズ最下位チームとなります。

さらに、アフリカ、アジア、オセアニアの各地区の女子チャンピオンシップの準優勝チームが加わり、最終順位は南米代表のブラジルとコロンビアの2レグプレーオフの勝者に決定します。

WXV 3優勝チームが代表する地区の順位は翌年のWXV 2に昇格します。WXV 3の最下位チームは、その年のWXV最終戦の直後の月曜日に更新される「ワールドラグビー女子ランキング (キャップジェミニ協賛)」で、次点のチームとプレーオフを行うことになります。